セキュリティ企業のESETは、スピーカーから再生された音でシステムがクラッシュする「ブルーノート」に注意を呼びかけています。これは、ミシガン大学と浙江大学の研究チームがデモンストレーションを行ったもので、特殊な音声をスピーカーから再生すると、ハードディスクに問題が発生し、最終的にシステムのクラッシュや故障が発生するもの。
ブルーノートは、ハードディスクの内部にあるヘッダやプラッタを振動させ、ハードディスクの物理的な損傷、ファイルシステムの破壊を誘発します。逆に、ヘッダやプラッタのような動作部品が存在しないSSDはこの攻撃の影響を受けません。
攻撃の対象となるのはパソコンだけではなく、ハードディスクを搭載したすべての製品です。例えば監視カメラのデータを保存しているハードディスクや、テレビを録画しているレコーダーなども影響を受けます。
今後、コンピュータの破壊を目論み、ブルーノートを利用した音声がYoutubeやWebサイトにアップロードされることも考えられるため、注意が必要になります・・・・・・。とは言え、普段からパソコンを使っていればスピーカーはオンにしたままという方も多いと思うので、なかなか対策が難しい問題になりそうです。
あくまでも、今回はデモンストレーションであり、実際の攻撃が観測されたわけではありませんが、今後同様の攻撃が発生する可能性は十分に考えられるため、心にとどめておいたほうが良いでしょう。
デモンストレーションは以下の動画から。