Huaweiは今年から、台湾MediaTek製チップに切り替えると台湾メディア工商時報が報じました。
米国による制裁で、Huawei傘下HiSiliconがKirinチップを大量生産することが不可能となったため。米国政府はいかなる穴も認めない姿勢を示しています。
TSMCの5nmによって製造されたKirin 1020チップも、次期Mate 40向けに猶予期間内に850万~900万ほど出荷されるものの、在庫限りとなるようです。
報道によれば、切り替え先は米国製であるQualcommではなくMediaTek。
既にMediaTekは4G対応のHelioシリーズを生産しているほか、最近では5G対応SoC「Dimensity(天璣)」シリーズも展開しています。
Huaweiは今年からHuawei Enjoy 10e、Honor Play 9AにMediaTek Helioチップを使用。さらにEnjoy Z、Enjoy 20 Pro、Honor Play 4、Honor 30 Lite、Honor X10 Maxには5G対応のMediaTek Dimensity 800シリーズを採用するとのこと。
Huaweiはスマートフォンの出荷台数を維持するため、SoCを全面的に切り替えるとすれば、MediaTekとしてはHuaweiが最大顧客となる可能性もあります。
MediaTekといえば低性能のイメージですが、最近ではハイエンドにあたるDimensity 1000がベンチマークスコアにてQualcomm Snapdragon 855+程度の成績を残しており、Qualcommに対する著しい劣位は以前ほどではなくなっています。
ちなみに他の中国メーカーもMediaTek採用モデルを拡充。XiaomiのRedmiシリーズ、vivo、OPPOにもDimensity採用モデルが一部登場しています。