富士通コネクテッドテクノロジーズ(以下FCNT)が7月より販売を開始したarrows 5Gには、パンチホール採用のWQHD+と高精細な有機ELディスプレイが搭載されていますが、そのディスプレイパネルが実は中国BOE製であることが判明しました。
以下はFCCで公開された内部写真を拡大したものです。中央のフレキシブルケーブルに型番が印字されており、最初の文字は『BF067』と読み取れます。
このことから、BOE製の6.7インチフレキブル有機ELパネルであることがわかります。BlackShark 3 Proで採用されているBOE製有機ELパネルでもこれと同じ規則の型番が確認できるため、間違いありません。
FCNTがフラグシップ端末でサムスン製ではなくBOE製を採用した、というのは意外ですが、ある意味でこれは予告されていたとも言えます。
このarrows 5GはFCNTと米Qualcommの協業により開発されたリファレンスデザインを採用した端末であり、そのQualcommは、BOEと超音波式指紋センサーを内蔵するディスプレイの開発で協業しています。それにより開発されたディスプレイを搭載するスマートフォンは『2020年後半に投入する』と予告していました。つまりarrows 5Gがその最初の端末だったということです。
BOEといえばHuaweiのPシリーズやMateシリーズで採用されていることが有名ですが、最近はLG V60 ThinQやMotorola Edge+など他社のフラグシップ端末での採用も増えてきています。
今はまだサムスン製の有機ELパネルを搭載した端末が大多数であり、画面内指紋認証を搭載した端末もほとんどが光学式ですが、このarrows 5Gを皮切りにコストの低い中国BOE製パネル×よりセキュアなQualcommセンサーを搭載した端末が続々出てくるかも知れません。