中国ZTEは、2月23日~25日の日程で開催されているモバイル分野の国際展示会「MWC Shanghai 2021」にて、第2世代の量産型画面下カメラ技術と世界初の画面下3D構造化照明技術を発表しました。
第2世代の量産型画面下カメラ技術
同社は、ZTE Axon 20 5Gにて画面下カメラ技術を世界で初めて商用化。日本でもそれをベースモデルとしたRakuten BIGが販売されています。
ZTEのWeiboアカウントによると、第2世代の画面下カメラでは、カメラ領域の画素密度が第1世代の200ppiから400ppiに増加、カメラとメインディスプレイの領域がより一貫した表示になっているとのこと。同時に、画面のリフレッシュレートが90Hzから120Hzに強化されたとも述べています。
以下が、当該技術を搭載した端末の写真。
また、同社モバイルデバイス担当社長であるNi Fei氏も同様の写真をWeiboに投稿しています。
Axon 20 5GやRakuten BIGの画面下カメラは、第1世代ということもあってか特に明るい場面でカメラ領域が目立つ場合がある印象でしたが、上記の写真を見る限りでは改善が期待できそうです。
しかし、ここで気になってくるのが撮影性能。Axon 20 5Gの第1世代画面下カメラの写真性能は、カメラ評価の専門機関であるDxOMarkにて酷評。テストされたすべての端末の中で下から2番目のスコアとなっています。
今回の投稿ではこうした撮影性能については言及されておらず、改善されているのかどうかが非常に気になるところです。
世界初の画面下3D構造化照明技術
3D構造化照明技術とはなんぞや?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。これは、特定パターンの光を対象物に照射し、その3次元形状や深さを測定するという技術のこと。身近なところではiPhoneのTrueDepthカメラに用いられており、決済に使えるほど精度の高い顔認証であるFace IDを実現しています。
今回発表された技術は、なんと3D構造化照明技術を画面下に埋め込んでしまうというもの。3D顔認識と生体検出の機能を備えており、決済に利用できるのはもちろん、3DモデリングやARなどのアプリケーションにも使用できるとのこと。
iPhoneは、Face IDを搭載する都合上、俗にノッチと呼ばれる切り欠きが画面上部に存在。しかし、この技術が広く用いられるようになれば、もしかすると将来のiPhoneではFace IDを搭載しつつもノッチがなくなっているかもしれません。