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LINEMOをeSIMで契約してみた。まだβ版、一般人は「契約不能」レベル

 SoftBankのオンラインブランド「LINEMO」が3月17日にサービスを開始したので、ずっと楽しみにしていた注目のeSIMを契約してみました。

 結論から言うと「まだ試運転のベータ版、そんなに急いでeSIMを契約する必要はない」と思いました。特に一般人にはおすすめできません。

 まず契約が難しいです。筆者はLINEモバイルからMNPで転入。コロナ禍なので筆者はPCを使うことが多いのですが、「PC/タブレットからeSIMは選択できません」と表示され、強制的にスマホでの契約作業が強いられるようです。おそらくeKYC本人確認認証の関係でしょう。

(PC/タブレットからeSIMは選択できません)

 ところがAndroid端末の場合、eKYCで詰みます。挙動が悪すぎるのです。

 具体的にはGalaxy Z Fold2で顔写真撮影時の撮影ボタンが押せません。Z Fold2は画面を閉じている状態のアスペクト比が縦方向に長過ぎるため、そのせいかと思い、念の為開いている状態でも登録を進めたのですが、同じ結果でした。

 しょうがないのでXperia 1 IIにて、初めからやり直します。しかし、今度は顔動画を撮影する時のズームアップで必ず失敗。10回やってもエラーが出ます。

 このようにAndroid端末では登録ができない場合があるので、筆者は仕方なくiPhone 12 miniを使用。すると何とか登録作業の最後まで辿り着くことができました。

 登録時、気になったのが「乗り換えの電話番号とはまた別の電話番号を登録させられる」という点。確認コードを受け取るために「連絡が取れる電話番号」が必要でした。

(乗り換えと番号が同じだとエラー表示で進めない)

 LINEMOが狙う若者は、大学/就職のため一人暮らしで固定電話も持っていないような人が多いでしょうから、完全にミスマッチです。(この点は記事公開直前にLINEMO公式が『番号が同一でも登録可能に改善』と告知)

 やっとのことでiPhoneから登録の最後まで辿り着いても、エラーで登録に失敗。2回ほど登録画面の最後まで行ったのですが、やはりエラー表示。

 イオシスによるとSoftBankの「ネットワーク利用制限」判定サイトも落ちていたので、システムダウンが起きていた可能性が高そうです。初日なので混雑がひどかったのでしょう。これはさすがにそのうち解消されると思います。

 こうして、ようやく登録が完了。最短1時間で切り替え完了を謳うLINEMOのeKYCとeSIMですが、筆者は登録から2時間以内に、eSIMが発行されました。

 iPhoneユーザーの声を聞いていると、ここからのeSIMのiPhoneへの登録で躓くことがしばしばあるようです。モバイル通信プランを追加完了できず、eSIM専用窓口に電話をかけても繋がらないなど。筆者はAndroidで使うので、ここからは特に大きな問題は起きず、登録をすすめることができました。

 契約、登録が難解ですが、一度使えてしまえばサービス自体は快適。SoftBankメインブランドと大きく遜色はない速度が出ます。

(銀座で測定 LINEMO 4G通信)

(上から2つがSoftBankメインブランド大容量、下から2つがLINEMO。同一機種同一位置で測定)

 eSIMでデータ通信だけではなく待望の音声通話もでき、エリアも広い。これをずっと待ち望んでいました。しかもeSIM再発行手数料も無料なのは素晴らしい。メイン番号を移して本当によかったです。

(キャリア表示名はLINEMO)

 ネット専プランは低価格を実現するために、キャリアメールや留守電など様々なサービスが使えませんし、まだ始まったばかりで荒削りということで、敷居が高い印象。特にeKYCの作りが雑すぎ。「手持ちのAndroidスマホ2台で契約できなかったから3台目のiPhoneで(Android用eSIMを)契約に成功、Androidで登録して利用」なんて普通の人ができるわけないですから。一般ユーザーはまだ急いで契約する必要もないのかなといったところ。今回試したのはMNPでeSIMなので、たとえば「単にLINEMOを使いたいだけ、物理SIMで新規契約」であれば、もっとスムーズに契約できる可能性はありそうです。

 もし契約する際は、トラブル発生も想定して時間を多めにとっておいた方がよさそうです。LINEMOのサービスがもう少し落ち着いて、改善が進んだら再度紹介します。

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