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popIn Aladdin 2レビュー。コンセプトは最高、使い勝手には難も

 シーリングライトとプロジェクターが一体になったpopIn Aladdin 2をレビューしていきます。編集長が購入後、Chromecast非対応でAndroidとの親和性が低かったため手放したものを貰いました。

popIn Aladdin 2とは

 popIn Aladdin 2はシーリングライトとプロジェクターが一体になった製品です。通常のシーリングライト同様に取り付けるだけで、プロジェクターを利用することができます。

 従来ならば、プロジェクターを天井に吊るすという行為はとてもハードルが高く、天井に穴を開けるのは賃貸ではNG。ならばとスタンドを用意するのは部屋がせまくなってしまう、または都度片付ける必要があり面倒でした。

 しかし本製品ならば、シーリングライトに内蔵され、電力もそこから供給されるので、普通にシーリングライトを取り付けるだけでプロジェクターを利用できる賢い製品です。

 また製品自体にはAndroid OSをベースにしたOSが入っており、対応しているサービスであればVODやストリーミング音楽などを楽しめるというもの。そのため別途ChromecastやFire TV Stickなどを用意せずとも視聴できます。

 そのため、映像出力用のケーブルや、電源ケーブルのルートを考えず、照明の電源を入れるのと同じくらい簡単に使えるわけです。

取り付けは簡単

 先程も少し紹介しましたが、取り付けが非常に容易です。多種多様なシーリングに対応しているので、よほど特殊ではない限りほとんどの家に装着することができます

 アダプターを先に取り付けたのち、本体をカチッとはめるだけ。本体は4.9kgとシーリングライトにしては重めですが、安定して取り付けられるよう、中心部には取っ手がついています。

 最後にカバーを取り付ければ終わり。至って普通のシーリングライトを取り付けるような手順で取り付けられるので、難しいことがないのはとても良いです。

狭い部屋でも大画面

 狭い部屋に大画面テレビを導入すると、床面積も使ってしまい、部屋が窮屈に感じるようになります。しかし、天井に取り付けるpopIn Aladdinならそんな心配も不要です。床面積は一切使わず、壁のみを使います

 公称では4畳の部屋でも1.2mの距離があれば60インチで投影できるとのこと。憧れの大画面がpopIn Aladdinなら簡単に手に入ります。プロジェクターなので、本体と部屋が離れていればいるほど大画面になります。

見切れているのは31.5インチのモニター。大きさがよくわかると思います。

 また部屋のレイアウトに依っては角度を調節したい、というときもあります。通常のプロジェクターならば物理的に角度を調節する必要がありますが、本機ならば設定の項目からリモコンを押すだけで、最大32度まで角度調節が簡単にできます。

 筆者の場合、デフォルトの角度ではテレビやPCに干渉してしまいましたが、一番上に投影をすると干渉せず投影できました。

モニターに隠れているが、裏を見るとしっかり投影されています。

 しかし、若干歪んでいるようにも感じる……という人には台形補正。4隅の位置を自由に制御できるので部屋に合わせてサイズを縮小したり、補正したり、といったこもともできます。これで完璧ですね。

コンテンツを視聴する

 初期設定が終われば、早速コンテンツを視聴していきます。デフォルトのホーム画面はこのような感じ。Apple TVやAndroid TVとも異なる、独自のUIです。

アプリ

 プリインストールアプリは多く、子供向けのコンテンツもすべて表示されます。不要なアプリケーションは削除したいところですが、残念なことに削除はできないようです。Androidならば無効化できるか?と思えば無効化も出来ないようになっています。プリインストールされている各種ストリーミングサービスは以下の通り。

  • Amazon Prime ビデオ
  • Netflix
  • hulu
  • Abema TV
  • dTV
  • dアニメストア
  • Spotify
  • radiko
  • U-NEXT
  • DAZN
  • TED

 他にもYouTubeやパラビなどをAladdin Storeと呼ばれる独自ストアからインストールできます。なお、音楽ストリーミングはSpotifyのみのようです。

 YouTubeはまだ完璧に最適化されていないようで、Android TVのYouTubeアプリと比べると、再生速度の調節ができなかったり、とやや劣るところがあったり、再生しているとエラーが起きる、といったことが頻発しました。アップデートで改善すると良いですね。

一部アプリは操作性最悪

 大画面の醍醐味といえば映画。これですよね。早速Netflixにログインを……と思ったのですが、様子がおかしいです。画面上にマウスカーソルが表示されています。

十字キーでマウスカーソルを操作しなければならない地獄

 そう、一部サービスはこのマウスカーソルで操作しなければならない仕様になっているのです。「嘘でしょ!?」と思ったのですが、どうやら昔はAmazon Primeビデオも同じ仕様だったようです。現在はAndroid TV同様にリモコン操作に最適化されたUIが提供されています。

nasneと繋いで大画面でテレビ

 nasneをはじめとするネットワークにつながるチューナーがあれば、地上波、BS、CSなどが追加料金なしで視聴可能です。デフォルトで、しかも追加料金なしでテレビが視聴できるアプリがあるのは強いです。

 オリンピックシーズンになれば友人を家に呼んでみんなで大画面観戦も……できる未来が来るといいですね。

敵はシーリングライト?

 ここまで照明を消した状態で撮影していましたが、実際につけた状態ではどうか?

 先に消した状態です。明るさの参考として右下に見切れてるモニターを見るとわかりやすいかと思います。

 照明をつけた状態で撮影しました。700ルーメンといえど映像を見るのはちょっと厳しいですね。やはり、視聴するときは照明をオフにした状態で見ることがオススメです。

 ちなみに時計を表示するだけならノープロブレム。むしろ境界線がわからなくなり、壁に時計が浮いている!?ような未来感ある部屋になります。

音質

 スピーカーには8W+8WのHarman Kardon製のスピーカーを搭載しています。正直に言うと搭載方法が悪く、判断できないです

 というのも、スピーカーが後ろ側に搭載され、壁方向を向いており、耳に向かっていないのです。そのため、音が良いのか悪いのかすらの判断もできず、ということ。

 以前紹介したPanasonicのBluetoothスピーカー搭載シーリングライトはしっかり地面の方向を向いていたので、上から鳴っている感覚がありましたが、本製品は壁に反射し、壁から反射した音が聞こえている感じがします。

 幸いにもBluetoothスピーカーに対応しているので、昔SoftBankが大量に配っていたHarman Kardon Onyx Studioを接続しプロジェクター側に配置することで改善できました。また、電源を切っても自動で再接続するので接続も楽ちん。

 そのため、音が気になる人にはBluetoothスピーカーを用意することをオススメします。

IoTとの親和性は?

 ネットワークに繋がり、高度な処理ができるシーリングライトですが、残念ながらGoogle HomeやAmazon Alexaと連携することはできません。幸いリモコンは照明とプロジェクターの電源のみ、赤外線で操作しているようで、Nature Remoを始めとする赤外線リモコン系で制御可能です。

Nature Remoにプロジェクターとして登録し、Google Assistantで使用した場合。

 また、NetflixやAmazon Prime ビデオをキャストすることもできません。ただし、YouTubeは手動でリンクした後、キャストできます。名前がYouTube on TVなので分かりづらいのが難点です。

 他にもAirPlayやMiracastには対応しているようで、スマートフォンやPCの画面をワイヤレスで映すことはできました。

スマホアプリで操作可能

 アプリを接続すると、スマホからpopIn Aladdinを操作することができます。スマホのリモコンには物理リモコンには備わっていない照明操作が備わっているので、どの画面でも細かく照明を調整することができます。

 また、独自機能のフォトメモリーズへ写真を簡単にアップロードすることができます。お気に入りの写真をアップロードすれば、簡単に写真をスライドショーとして見ることができます。

 面白いのが、スマホアプリに電源ボタンがあり、この電源ボタンを押すと完全にシャットダウンされるようで、スマホアプリの電源を押しても起動しません。付属のリモコンの電源ボタンを押す必要があります。

照明としては?

 プロジェクターとして使えても、日常で多く使うのは照明だと思います。照明としては優秀で、色温度は100段階、明るさも100段階で調節できるので、自分好みに細かく調整できます。また常夜灯にも対応しており、夜でも安心して使うことができます。

 本体の設定で、プリセットを4パターン作っておくことができ、トグル操作にはなりますが、すぐに切り替えることができます。逆に4パターンもいらない、という人は2、3と減らすこともできるので、本当にユーザが細かく設定できます。筆者は、明るさ最大と常夜灯の2パターンにしており、ボタン一つで常夜灯に切り替えられるようにしています。便利です。

 筆者の部屋は8畳ほどですが、暗いと感じることもなく、むしろ明るさ最大ではちょっと明るすぎるのでは?というくらいです。照明としては文句なさそうです。

惜しいところ

 前述のスピーカー以外で、個人的に「惜しい」と思うポイントを紹介します。

有線接続はできない

 これは製品の特性上しょうがないのですが、HDMI入力などはできません。そのため大画面で友達とSwitchでスマブラを、持っているBDを大画面で……といったこともできません。一部でキャプチャーボードなどに取り込み無線で飛ばす方法が紹介されていますが、手間やラグを考えると実用的ではありません。

 簡単にプロジェクターを使えるのが本製品の良いところなので、これはしょうがないですね。

Android TVを搭載していない

 個人的にはコレが一番痛いところです。Android TVを搭載していれば、この製品の評価は大きく変わったかもしれません。Playストアにある膨大なアプリケーションが活かせ、ユーザが好きにアプリをインストールすることができます。そしてNetflixをマウスカーソルで操作することも不要になります。コンテンツも簡単にキャストできるようになり、利便性は大きく向上したのではないでしょうか。

 また、Aladdin独自の音声アシスタントより、膨大なコンテンツから検索できるGoogleアシスタントを使えるのは大きいです。観たいコンテンツがすぐに探せます。

リモコンが赤外線

 以前利用していたPanasonicのシーリングライトはすべてBluetoothでコントロールされており、無線の通じる範囲ならば操作が効きました。本機は赤外線の上レスポンスも良くないのが残念。その昔使っていたシャープのシーリングライトは赤外線リモコンでしたが、置きっぱなしでも照明操作は行えました。

壁紙に依っては本領が発揮されないかも

 これは製品の問題ではないのですが、一般的な住宅の壁紙に投影すると、映像がエンボス加工されたようになってしまいます。

 そのため、ちょっとザラッとしたような質感になります。気にならない人は気にならないかもしれませんが、ちょっと思っていたより綺麗じゃない……と感じる人もいるはず。その場合は別途スクリーンを用意するのがオススメですが、それでは本末転倒のような気もします。

総評

 コンセプト◎製品◯使い勝手△。非常に惜しい製品。

 プロジェクターのおかげで大画面が気軽に使えるようになったのはものすごく良いことだと思います。しかしながら、スピーカーは壁に向いてしまっており、視聴できるコンテンツは限られるという現状。Netflixはまともに使えない、映像体験としては最悪ですね。

 しかし、使っていないときに壁に時計を投影する、使い方は筆者にはかなりツボでした。なにもない状態では殺風景でなにか掛け時計でも買おうかと考えていた矢先、popIn Aladdinなら好みの時計を自由に日替わりで掛けることもできます。他にも自分が撮影した写真をスライドショーでながしたり、ただの壁が一気におしゃれになります。この点においては素晴らしいと思います。

 次期モデルでは今回の問題点を大きく改善したモデルが登場することを願いたいです。

余談 偶然の発見

 先日アイリスオーヤマの加湿器を購入しました。付属品で赤外線リモコンがあるのですが、操作しているとpopIn Aladdin 2の照明の色温度が変わっていました。どうやら、赤外線信号がたまたま一致して動作しているようです……が、そもそもpopIn Aladdin 2には照明の色温度を制御するボタンはないです。どうやら非公式ながらも信号が合うと赤外線で照明の色温度を制御できるようです。

 更に余談ですが、この加湿器のリモコンはAnker Nebula Capsule IIにも合うようで、勝手に電源が入りました。

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