トランプ政権最後の数日、米国防省は小米(シャオミ)を含む中国大手スマートフォンメーカー数社を「ブラックリスト入り」させ、これらに対する米国内での投資を制限。シャオミはこれに対して米連邦裁判所へ取消訴訟を提起して争っています。
中国「網易科技」の3月13日報道によれば、同12日、米連邦裁判所は、米国防省によるシャオミへの米国投資制限処分に対して、執行停止を決定しました。
米国前トランプ政権は、シャオミは中国の軍部と関係があるとして、米国の対シャオミ投資を制限する「禁止令」を発しましたが、米連邦裁判所はこの禁止令についてシャオミの正当な秩序範囲内での権利を侵害するものとして、12日、シャオミによる執行停止の申立を認容したとのこと。
裁判官によると、シャオミが提起した「禁止令」取消訴訟は勝訴の見込みが大きい(本案について理由があると見られる)こと、シャオミが「償うことのできない損害」を受けることを避けるため緊急の必要があることから、「禁止令」の執行停止を決定したといいます。
また、中国「IT之家」によると、裁判官は「裁判所として本案が重大な国家の安全利益に関係するか、些か疑わしいと見ている」とのこと。
トランプ前政権が「投資禁止令」を出してから、シャオミは米国の証券取引所から排除され、全世界の基準指数から削除されるリスクにさらされていました。
バイデン政権は中国を「国際秩序に挑戦する唯一の競争相手」と位置づけ、対中強硬姿勢を示していますが、前政権による形振り構わない民間企業への投資締め出しへは、裁判所から「さすがにそれはメチャクチャでは」と待ったがかかった格好。
米新政権下での米中「ハイテク戦争」はどのような手が繰り出されるのか、今後も注目です。