2021年第二四半期の世界スマートフォン出荷台数ランキングで、XiaomiがAppleを抜き世界第2位になったことが、市場調査企業Canalysの調査によってわかりました。
Canalysが調査し、公開したスマートフォン出荷台数ランキングからは、2021年第二四半期の出荷台数1~5位までの企業がわかります。データによりますと、出荷台数第1位は、韓国のサムスン電子、第2位に中国のXiaomiがランクインし、その後Apple、Oppo、Vivoの順に続いています。
Xiaomiは、第一四半期から第二四半期にかけて、売上高が83%も増加していることがわかります。サムスン電子は15%、Appleは1%増と、スマートフォン市場の中心とも言える2大企業の売り上げが伸び悩む中、Xiaomiを筆頭とする中国企業が、飛躍的な成長を遂げています。Xiaomiが出荷台数ランキングで2位にランクインするのはこれが初めてで、中国企業としては、米国による制裁により急激にシェアを縮小したHuaweiと2年越しに並ぶ形となります。
Xiaomiが急激にシェアを伸ばした理由についてCanalysは、海外事業の成長が一番のポイントだとしています。Xiaomiのスマートフォンは、サムスン電子やAppleのスマートフォンに比べて安価で、低価格帯スマートフォンのニーズが高い、南アメリカやアフリカなどの新興国で特にシェアを伸ばしています。
一方で、先述の通り、Appleは出荷台数世界2位から3位に陥落。低価格帯スマートフォン「Galaxy A」「Galaxy F」シリーズを持つサムスン電子はなんとか食らい付いていますが、販売の主軸が比較的高価な端末であるAppleは、どうしても新興国でのシェアを伸ばすことができません。
それに加え、新型コロナウイルスによる経済への大きな打撃によって、新興国のみならず世界的に安価なスマートフォンへのニーズが高まっており、高品質・高機能でかつ高価なスマートフォンを販売する企業にとっては不利な状況が続いています。
今後、新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、次第に経済活動が回復していくにつれ、この構図がどのような方向に転じるのか。今後の動向に注目が集まっています。