レノボは7月29日、大和研究所におけるThinkPad新3シリーズにおける最新イノベーションについての記者説明会を開催。発売中の最新製品に開発者たちが注いだ技術や想いを記者向けに語りました。
横浜みなとみらいの大和研究所はグローバルのレノボの開発拠点の一つ。IBM時代からThinkPadの開発で知られています。
顧客の声を聞きながら30年挑戦してきた大和研究所。個人消費者向け製品のブランドで30年続くことは多くないとし、今後も顧客のための技術開発を続け世界に貢献するといいます。
働き方の変わる過渡期。パソコンはドキュメントを作るだけではなくコミュニケーションも。持続可能、ハイブリッドワークを協力に支援する2022年モデル。
まずThinkPad X1 2022について。ハイブリッドワーク時代、オンライン会議利用率は飛躍的に高まり、リアルと同様に表情や感情を伝えたいニーズが高まり、これに応えるThinkPad X1 2022。カメラを革新したとのこと。
RGBとIRカメラを分離し低ノイズ化。高解像度FHDと明るいF2.0レンズの採用。MIPI接続でIntel IPUと直結、圧縮しない生の映像データを伝送することで高画質化を実現。
日本開発拠点で先端技術開発段階から製品開発、チューニングに至るまで一貫した体制で開発。Intelイメージングチームとも連携し、色の忠実度やホワイトバランスなど半年以上の期間をかけて画質調整。
カメラを使って省電力化。PC前でのユーザーの有無や振る舞いから電力を節約。人感センサーはマスク着用に対応。
続いてThinkPad X13シリーズはハイブリッドワーク時代に求められる「当たり前」となる、1営業日以上の電池駆動、常時高速5G、高い携帯性などを実現するため、Qualcomm社のSnapdragonを採用するとの結論が出たといいます。
一方、IT管理者の視点として必要なThinkPadグレードのセキュリティ、リモートアクセス、周辺環境との互換性を個人向けSnapdragonで実現するのは難題。そこでクアルコムやマイクロソフトと協力して開発。省電力コアをフル活用するようSoCパラメータをチューニングすることで圧倒的な長時間駆動を達成できたとのこと。
ThinkPad Z1 Gen1は、次の30年を見据えた新シリーズとして、ThinkPadに馴染みのない新しいユーザーに訴求します。
面を最大限活用、端から端まで素材を使い、直線を多用して無駄を削ぎ落とし、数字に対して正直な本当に薄いデザインに。天板には高級感のある革素材を採用。
ポインティングデバイスでも挑戦。横幅120mmという大きなタッチパッドを採用、メカニカルではない感圧パッド フレキシブルな調整で使用感向上が可能となる一方、構造上触感を良くするほどクリックノイズも比例して大きくなる。開発初期には基準を大きく上回ってしまっていたが、1年間試作を5回ほど繰り返してノイズレベルを落としてようやく絶妙なバランスに仕上げることに成功したといいます。
また、トラックポイントボタンエリアもタッチパッドとして利用可能に。
トラックポイントをより広く使ってもらいたく、新たな機能を付加して再注目させることを企図。Zシリーズ想定の若手を集めて様々なアイデアを募集。
このうち実際に搭載したのがトラックポイントダブルタップによるCommunication Quick Menu。Webカメラやマイク音声の便利機能を集約し直感的にアクセスできるように。
形状をシンプルにする試みはカメラのプライバシーシャッターにも。物理機構を廃してF9キーショートカットに割り当て。これで上ベゼルのデザインが一気にシンプルに。
しかし物理シャッターこそがプライバシーの安心感であったはず。ここに関しては実はハードウェアレベルでのプライバシーを維持しています。
F9キーでイベントをISPに通知、カメラ電源をオフ。黒一色のダミー画像をISPが持っており、カメラアプリに映し出すという仕組み。
つまりデバイスドライバやOSの介在なしにハードウェアレベルで実現しているので依然として強力にセキュリティを維持できているというわけ。もし単にカメラ自体を切る場合、OSから見ると故障なのかわからなくなってしまうので、ダミー画像を送るというトリッキーな方法である意味OSを騙す形を取っているとのこと。
AMD Ryzenをプレミアム帯に採用するためにハードウェアもこれに特化して筐体と基板を設計、最適化。素材についても若い層が関心があるとする持続性を考慮。梱包材に至っては竹やサトウキビを用いており100%再生可能。
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