株式会社Shiftallは、SteamVR対応トラッカー「HaritoraX (ハリトラックス)ワイヤレス R」を正式発表しました。2024年発売を目指します。
本機の最大の特徴が、新世代センサーと、誤差(ドリフト)をカメラで補正するハイブリッド方式の採用です。
従来型HaritoraXのIMU(慣性計測ユニット)方式を用いたトラッキング方式は、光学式に発生しやすいトラッカー飛びを発生させず、軽量で長時間駆動、遮蔽物の影響を受けないという多大なメリットがありました。しかもベースステーション不要で経済的。メタバース上で「フルトラ」を実現するための良い選択肢でした。
一方で、長時間の利用で位置ズレが大きくなり、一定時間ごとのキャリブレーションが必要になるという課題がありました。「物は良いんだけど、30分ちょいで再調整するのが面倒……」というのが筆者の周辺の利用者から良く聞かれました。
こうした従来のIMU方式採用のHaritoraXの問題を、別売りの専用カメラをPC接続することによって解消。カメラの視界内にセンサーが写った瞬間に、蓄積されていた誤差を自動補正。カメラの方向を向く機会がある使い方なら、一定時間ごとのキャリブレーション操作が不要となります。最大の弱点を克服した優れものというわけです。
トラッキングポイントは胸、腰、両膝、両足首の6点。追加ユニット購入で全身に拡張可能。気になるフルトラアイテムの正式発売に期待したいところです。
センサー(IMU): 加速度・角速度・地磁気センサ(9軸IMU)
専用カメラ: USBにてPCに接続
無線通信方式: Bluetoothまたは専用ドングルによる独自通信