中国Nubiaの傘下でゲーミングスマホなどを扱うREDMAGICは、中国市場において「REDMAGIC Gaming Pad Pro」(红魔电竞平板Pro)を発表しました。Android向けSoCとして最上級のSnapdragon 8 Gen 3 Leading Versionを搭載し、Androidタブレットとして最強の処理性能を実現しています。
デザイン
これまでもゲーミングタブレットを名乗る機種は存在していましたが、REDMAGIC Gaming Pad ProはペカペカLEDも光る、ゲーミングギアらしいタブレットに仕上がっています。本体色はブラックとシルバーの2色。落ち着いた見た目でかなり好みです。
背面デザインはシンプルなのかゴテゴテしてるのか評価しづらいライン。カメラ周りとそこから伸びるスケルトン風のデザインが、なんとなくGalaxy Tab Sシリーズのようにも感じますが、その部分以外にはロゴを除いて装飾はありません。
本体背面向かって左上のREDMAGICロゴはLEDで、ユーザーの好きにカスタマイズが行えます。またカメラは単眼ですが、その隣にREDMAGIC 9 Proのような物理ファンを搭載。本体内を立体的に冷却できるとアピール。ファンはもちろんLEDで色の調整が行えます。
上部中央で少しカーブを描いている何かはヒートシンク。その下にSoCが隠れており、効率よく熱を拡散。PC級の熱伝導率を誇るとアピールしています。
画面サイズは11インチで重量は530gと、iPad Pro(M4)の444gと比較するとかなり重ためであり、またXiaomi Pad 6も490g。一般的なタブレットと比較してずっしりしている印象。実際に触れてみないと分かりませんが、机に置くリズムゲームを除いて、普通のタブレットよりも重さで手が痛くなりそうなところではあります。
パフォーマンス
お伝えした通り、Snapdragon 8 Gen 3 Leading Versionを搭載。CPU・GPUクロックの向上によってゲーム性能を高めています。
タブレットはスマートフォンと比較して本体サイズそのものが大きく熱が逃げやすいため、熱ダレによる性能低下が起きづらくなっていますが、REDMAGICはそれに慢心せず高価なゲーミングスマホ並みの冷却機構を備えました。
超巨大な金属プレートやSoC専用のヒートシンクを搭載。物理ファンは毎分2万回転し、本体内の隅々に冷たい空気を運び、ヒートシンクから奪った熱を放出します。
重量級ゲームでもパフォーマンスが落ちないことをアピールしており、「崩壊スターレイル」「鳴潮」「ゼンレスゾーンゼロ」などの3Dゲームを60fpsリフレッシュレート+最高品質で180分間遊んだ場合でも、平均リフレッシュレートが全く落ちないことを謳います。
ハードウェア
ディスプレイはタブレットとして一般的なサイズである10.9インチ。解像度は2880×1800と比較的高めで、アスペクト比は横長な16:10。
ゲーミング機器らしく、リフレッシュレートは144Hzに対応。瞬間的なタッチサンプリングレートは840Hzに達するとしています。
高いスピーカーの表現力でゲーマーに没入感のある体験を提供するとし、クアッドスピーカーを搭載。また強力なバイブレーション用のモータを採用しているとします。
バッテリー容量はこのサイズのタブレットとしては大き目な1万100mAh。さらに120Wの急速充電に対応し、充電の待ち時間を削減します。満充電にかかる時間は45分、15分で50%まで充電できるとしています。
カメラは背面5000万画素、インカメラ2000万画素。タブレットらしく、スマホのように美麗な写真を撮るといった作例はありませんが、日常遣いやビデオ会議で簡単に使えるとしています。
このほか、有線・無線で高精細かつ144Hzリフレッシュレートの映像出力をサポートするとしています。これによって、ゲームやエンターテインメントのみならずオフィスワークもより快適にこなすことができるとアピール。
アクセサリー
ゲーミングタブレットのアクセサリーといえばゲームパッドあたりが出てきそうなものだと思っていましたが、商品紹介ページで出てきたのはスタイラスペンとキーボード付きケースの2種類のみ。普通のタブレットとなんら変わりないアクセサリーです。
RedMagci Stylus (第2世代)は4096段階の筆圧検知に対応し、磁気接着により接続&充電を行うスタイラスペン。なぜかNFC対応を記載していますが、ユーザーが便利に使える方法はあるのでしょうか?
キーボード付きケースは「REDMAGIC Smart Magnetic Keyboard(智能磁吸键盘)」という名称。64鍵、本体との接続には下部に用意されているポゴピンを利用しています。
ソフトウェア
プリインストールOSは「REDMAGIC OS 9.5」。流行りのAIがゲームを支援する機能があるようです。個人的にヤバいと思ったのは「声像探針」、おそらくゲーム内の音の向きを表示する機能ですが、ズルではないんですかコレ?
また、AIスマートナビゲーションなる機能によって、次の装備のおススメなどを教えてくれるとのこと。これは微妙な機能ですね。
そしてREDMAGICオリジナルのキャラクターであるMoraに関する機能も搭載。
どうやら一緒に遊ぶ機能も付いているようですが、これはどうやって実現しているのか、そしてどういうゲームで遊べるのか気になるところですね。
価格
メモリとストレージの構成は12GB/256GBおよび16GB/512GB、16GB/1TBを用意。価格は最廉価モデルが3999元(約8万円)、最上位が5599元(11万3000円)。なお5Gには非対応となっています。
REDMAGICは日本市場にも継続的に新製品を投入しているので、ゲーミングタブレットについてもいずれは発表してほしいところですね。
スペック表
OS | REDMAGIC OS 9.5 (Android 14ベース) |
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SoC | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 Leading Edition |
メモリ | 12/16GB |
容量 | 256/512GB、1TB |
画面 | 液晶 10.9型 2880×1800 最大144Hzリフレッシュレート |
カメラ | 5000万画素メイン |
インカメラ | 2000万画素 |
電池 | 10100mAh 120W急速充電 |
寸法 | 253.34×164.56×7.3mm、530g |