ソニーセミコンダクタソリューソンズ(SSS)はCMOSイメージセンサーブランド「LYTIA」のハイエンドモデル「LYT-818」を公開しました。
画素数やセンサーサイズなどのスペックは以下の通り。
イメージサイズ | 1/1.28型 |
有効画素数 | 約5,000万画素 |
ピクセルサイズ | 1.22μm |
カラーフィルタ | Quad Bayer Coding |
AF | 全画素AF (Dual Pixel AF?) |
フレームレート | 全画素 30fps 1250万画素 120fps 4K 120fps 1250万画素 60fps (2 DOL-HDR時) 1250万画素 30fps (新方式HDR時) |
1/1.28型 5000万画素というスペックはXiaomi 13T Proに搭載されたIMX707と同等。ただし、LYT-818は性能と機能面で特長があります。
電荷から電圧への高い変換効率を実現する回路技術であるUHCG(Ultra High Conversion Gain)により、ソニーのモバイル向けセンサーで過去最高となる0.95e-のランダムノイズ性能を実現。これにより、暗所の撮影時の再現性を改善し、色の階調表現能力が向上するといいます。
フラグシップセンサーであるLYT-T808やLYT-900では、一度の露光で撮影した画像をハイ・ローの2つのゲイン設定で読み出し合成するDCG-HDRに対応していました。LYT-818ではハイ・ローに加えてミドルゲイン設定を追加し、3種類で読み出し可能な新方式のHDR機能に対応しています。
このHDR機能で86dBの高いダイナミックレンジ性能を実現し、白飛びや黒つぶれを抑制。1型センサーのLYT-900のDCG-HDRは約84.3dBであるため、より小型ながらそれを超えるダイナミックレンジとなります。このHDR機能はDCG-HDR同様アーティファクト(動体ゴースト)を抑えた撮影が可能です。
さらに、ロジック回路を中心とした低消費電力化により、HDRを常時使用することが可能に。動画撮影のHDR撮影が省電力になるだけでなく、スマートフォンのプレビュー画面もHDR撮影されたもので表示し続けることができてしまいます。プレビューとHDR処理がかかった撮影写真との差が小さくなり、撮影体験の向上への貢献が見込めます。
中国vivoは以前に次世代フラグシップスマートフォンのvivo X200シリーズに22nmプロセスのロジック回路でTrue-TCG HDR機能を有したイメージセンサーを搭載することを予告していました。LYT-818の仕様と一致していることから、vivo X200シリーズで初搭載されると予想されます。
vivo X200シリーズは中国国内で10月14日に発表予定。LYT-818を搭載したスマホカメラの画質に注目です。