
シャープは2025年10月31日に新製品発表会を開催、スマートフォンの新モデル「AQUOS sense10」を発表しました。直販価格6万2700円から、発売日は11月13日以降。
筐体寸法はAQUOS sense9と同じ。共通のケースが使えることを利用者の恩恵として挙げます。

なおsense9との違いは、カメラリング周りの意匠と、FeliCaマークの印字をなくしたことです。

上位モデルで培った画質処理の技術蓄積を注いだ本機。これにより静止画撮影において、従来モデルを大きく上回る表現力を実現するといいます。
複数枚の非圧縮RAWデータを合成処理、さらにAIを掛け合わせる処理を、ミッドレンジSoCに入れ込んだのは快挙。大きな底上げが期待できます。
AQUOSのカメラはズームする際に、遷移がスムーズでなく画面上がカクカクしている部分がありましたが、それも微改善しており、これもSoCの可能な枠内でカメラ画質と動作をギリギリまで作り込んでいることが伺えます。
また、AIを活用した撮影サポート機能も強化。ガラス越しの撮影時に気になる反射をAIが低減してくれる「ショーケースモード」です。ハンズオン会場では、ショーケース内の被写体を撮影するデモが行われ、照明などの写り込みが綺麗に消える様子が確認できました。無理やり消去して写真の味を損ねるのではなく、あくまで低減を主眼とするアプローチです。
反射して撮りづれぇ!!!!
そんな時、AQUOS sense10の新機能「ショーケースモード」が大活躍♪ pic.twitter.com/OcGybRMy8n
— すまほん!! (@sm_hn) October 31, 2025
なお、料理やドキュメントに写り込んだ影を消去するAI機能も続投。従来はカメラの設定の階層の中に、自動判定のオン/オフが入れ込まれていましたが、カメラのプレビュー画面の中のアイコンから切り替え可能となりました。
撮影をより楽しむための新しいフィルターも複数追加。「夏色」や「夕映え」といった情緒的な名前が付けられたフィルターで、誰でも手軽に「エモい」雰囲気の写真を撮影できそうです。カメラに詳しいユーザーだけでなく、普段はあまり設定を意識せずに撮影するライトユーザーも、多彩な写真表現が楽しめそうです。


オーディオ面では、スピーカーの構造を刷新。新たにボックス構造を採用したことで、特にステレオ再生時の空間の広がりと低音域の迫力が向上。カサカサとした質感が減り、向上が伺えました。


AQUOS sense 10のスピーカー、AQUOS R/proシリーズの技術を注入!デュアルBOXスピーカーを搭載は廉価機senseとして初。いつも通り会場だとあんまりわからんけど、senseのカサカサした音がマシになって低音域がちょっと増し、サラウンド感が向上してるかも? pic.twitter.com/cJ64lb2HKo
— すまほん!! (@sm_hn) October 31, 2025
通話品質を向上させる新機能として「ボーカリスト機能」も搭載されました。
【悲報】シャープ社員さん、発表会中に新幹線から電話をかけてしまう。しかし新機能「ボーカリスト」のおかげで騒音除去に成功 pic.twitter.com/GyUL23bTDR
— すまほん!! (@sm_hn) October 31, 2025
従来もノイズ除去は一般的でしたが、あくまで「人の声」以外の除去。この新機能なら、事前にユーザーの声をAIに学習させておくことで「自分の声」以外を除去して、クリアに相手に届けることを可能にできるとしています。ただし自分と声質の近い人が近くに居た場合にはこの限りではなさそうです。ボーカリスト機能は標準の電話アプリだけでなく、サードパーティ製の通話アプリでも利用できるのだとか。なお前述のスピーカー音質の向上により、通話時の聞き取りやすさも向上しているそうです。
出荷時OSバージョンは、AQUOS sense9はAndroid 14でしたが、sense10はAndroid 16となっています。OSバージョンアップは発売日から最大3回なので、より長く使えるかもしれませんね。
カメラや音響面の弱点を上位モデルで克服してきたAQUOSが、ついにsenseでも本気を出してきました。大きなメインセンサーで詳しい人にも選んでもらえ、SD対応など詳しくない人にも選んでもらえる、競争力の高いモデルだとシャープは自信を見せました。発売日に期待したいところです。
スマホカメラ、勝手にマクロ切り替えしてくるのキモくてお節介なんよね。アクオスは制御しやすくて使いやすいのが良い。万人が納得できる。 pic.twitter.com/B9zqOlIgvN
— すまほん!! (@sm_hn) October 31, 2025



















