
本格音響!
Xiaomi系ブランドPOCOは、2025年11月26日(現地時間)に開催したグローバルイベントで、新フラッグシップモデル「POCO F8 Ultra」を発表しました。
POCO F8 Ultraの外観で目を引くのは、iPhoneを彷彿とさせる背面カメラ突起と、「SOUND BY BOSE」の刻印です。
通常、スマートフォンのスピーカーは、画面上部と底面の2箇所にあります。しかしF8 Ultraは異なり、ステレオスピーカーに加えて、背面のカメラユニット横にサブウーファーを搭載しています。
しかし、なんとF8 Ultraは、BOSE監修の独立サブウーファーを搭載し、「2つのスピーカー(LRの2ch)」と「サブウーファー(低音専用ユニット、0.1ch)」を組み合わせた2.1ch構成になっています。バランスが崩れやすいスマートフォンのスピーカー音を整えて、迫力ある低音を提供するといいます。さらにBoseエンジニアがチューニングした「Dynamic」と「Balanced」という2種類のサウンドモードも用意しており、好みに合わせて音質を調整できます。

SoCには、3nmプロセス製造の「Snapdragon 8 Elite Gen 5 Mobile Platform」を採用しています。Qualcommの第3世代Oryon CPUにより、CPUパフォーマンスが20%、電力効率が35%向上しました。最大クロック速度は驚異の4.6GHzに達します。
また、F8 Ultraは「VisionBoost D8 chipset」というグラフィック専用チップセットを搭載しています。AIを活用した高画質なグラフィック処理に加え、最大120FPSへのフレームレート補間やAIスーパー解像などにより、ゲームでも動画でも滑らかな映像体験が可能です。
実行メモリはLPDDR5X規格の12GBまたは16GB、内蔵ストレージはUFS 4.1の256GBまたは512GBという構成です。

フラッグシップモデルらしく、ディスプレイも高性能です。6.9型のAMOLEDディスプレイを採用し、リフレッシュレートは最大120Hz、タッチサンプリングレートは480Hzです。また、F8 Ultraのために開発した「POCO HyperRGB」ディスプレイを搭載し、HBM輝度2000nitとDCI-P3 100%の広色域により、従来のOLEDディスプレイよりも鮮やかな発色を実現しています。Dolby Visionにも対応します。
世界で初めて「M10ディスプレイパネル」を採用しました。このパネルは、新しい赤色発光材料を用いて製造しており、POCO F7 Ultraと比べて赤色領域の発光効率が11.4%向上しました。あわせてPOCO HyperRGBの採用により、前世代比19.5%の消費電力削減も実現しています。
公式が「Ultraslim Bezels」と謳う通り、画面占有率はPOCO公式FAQによれば94.25%です。前モデルのベゼル幅が1.9mmだったのに対し、F8 Ultraは1.5mmまで細型化しています。F7 Ultraの画面占有率が89.3%であることを考慮すると、「Ultraslim Bezels」の意味がよく分かります。

HBM輝度は2000nitです。nitとは画面輝度の単位で、数値が大きいほど明るいことを示します。HDRピーク輝度は最大3500nitです。つまり、屋外で使用する際も画面が暗く感じることは少なくなります。F7 UltraはHBM輝度が1800nit、HDRピーク輝度が3200nitだったため、視認性がさらに向上しています。
ディスプレイ内部には、超音波式指紋センサーを搭載しています。初めて「Press and Slide(押してスライドする)」指紋登録方式を採用しました。従来のように「画面に触れて、離して、また触れて……」を何度も繰り返す必要はありません。指を画面上で少しずつ滑らせるだけで一気にスキャンできるようで、POCO F7 Ultra比で最大83%高速に指紋登録が完了するのだとか。

カメラは、イメージセンサーに1/1.31型の「Light Fusion 950 Image Sensor」を採用した3眼構成です。5000万画素のメインカメラ(F1.67)、5倍光学ズーム対応の5000万画素ペリスコープ望遠カメラ(F3.0)、5000万画素の超広角カメラ(F2.4)を搭載しています。メインカメラとペリスコープ望遠カメラはOIS(光学式手ぶれ補正)に対応します。
インカメラは3200万画素です。被写体の人数を認識して、自動的に画角を広げてくれるため、大人数のセルフィーも撮りやすくなっています。インカメラでも4K動画撮影に対応しており、SNS用の高画質な自撮り動画を簡単に撮影できます。
通信面も、独自チップで強化しています。「Xiaomi Surge T1S+」と「Xiaomi Surge T1+」のデュアルチップにより、Wi-FiやBluetooth、GPS、セルラー信号の安定性と効率を高めています。
さらに、Xiaomiオフライン通信にも対応しており、対応機種同士であればモバイルネットワークやWi-Fiがない状態でも、あくまで理想的な環境の条件ではありますが、約1km超の距離で音声通話ができるとのことです。
充電速度は、有線「Xiaomi HyperCharge」で100W、無線「Wireless HyperCharge」で50Wに対応しています。有線100Wの場合、公式データでは約38分でフル充電が可能とのことで、夜に充電を忘れていても、朝の準備中に満タンにして出かけることができます。また、最大22.5Wのリバース充電も可能です。
放熱対策も万全です。F8 Ultraでは3Dデュアルチャネル、デュアルレイヤー構造の「IceLoop」冷却システムを採用し、効率的な排熱を実現しています。6700mm²の大きな冷却プレートで、SoCとカメラモジュールの両方を循環的に冷却します。

カラー展開はブラックとデニムブルーの2色です。本体サイズは高さ163.33mm、幅77.82mm。厚さはカラーによって異なり、ブラックは7.9mm、デニムブルーは8.3mmです。重量はブラックが218g、デニムブルーが220gです。
筐体デザインも洗練。フレームにはアルミニウム合金を採用し、デニムブルーは第3世代ナノテク素材、ブラックはガラス繊維仕上げとすることで、頑丈さと軽さ、質感の良さを両立しています。

Denim Blue / Black
価格は以下の通り。
- 12GB/256GB ブラックまたはデニムブルー 729ドル(約11万4000円前後)
- 16GB/512GB ブラックまたはデニムブルー 799ドル(約12万5000円前後)
| OS | Xiaomi HyperOS 3(Android 15ベース) |
|---|---|
| SoC | Snapdragon 8 Elite Gen 5 |
| 実行メモリ | 12GB / 16GB |
| 内蔵ストレージ | 256GB / 512GB |
| ディスプレイ | 6.9型、AMOLED(2608×1200)、1〜120Hz、480Hzタッチサンプリング、POCO HyperRGB |
| 背面カメラ | 5000万画素メイン(F1.67)、5000万画素ペリスコープ望遠(F3.0)、5000万画素超広角(F2.4) |
| インカメラ | 3200万画素 |
| 防水/防塵 | IP68 |
| Wi-Fi | Wi-Fi 7(Wi-Fi 6/5/4対応、802.11a/b/g) |
| Bluetooth | Bluetooth 6.0、Dual-Bluetooth (SBC/AAC/aptX/aptX HD/aptX Adaptive/LDAC/LHDC 5.0/LC3/ASHA/Auracast/MIHC) |
| 測位方式 | 北斗: B1I+B1C+B2a /GPS: L1+L5 /Galileo: E1+E5a /GLONASS: G1 | QZSS: L1+L5 /NavIC: L5 AGNSS /データネットワーク /ワイヤレスネットワーク /センサー支援測位 |
| バッテリー | 6500mAh |
| 充電 | 有線100W HyperCharge、無線50W Wireless HyperCharge |
| 端子 | USB Type-C(USB 3.2 Gen1、PD3.0/2.0) |
| カラー | ブラック / デニムブルー |
| 寸法 ブラック | 163.33 × 77.82 × 7.9mm, 218g |
| 寸法 デニムブルー | 163.33 × 77.82 × 8.3mm, 220g |
| 価格 |
12GB/256GB 729ドル(約11万4000円前後)、16GB/512GB 799ドル(約12万5000円前後) |




















