総合情報誌FACTAが報じた、LINEの情報は韓国政府機関に傍受されているとの説について、LINE株式会社の森川社長は「国際基準を満たした最高レベルの暗号技術を使っている」との見解を自身のブログにて発表し、FACTA報道内容を否定しました。
しかしこの森川社長からの反論に対し、総合情報誌FACTAの発行人、阿部重夫氏はブログにてLINE側に対する再反論を掲載。
阿部氏は「(LINE側の弁解は)『国際基準を満たした最高レベルの暗号技術を使っている』からだそうですが、それが破られているというのが本誌の認識です。『最高レベル』とは自己満足の弁で、それは甘いと申し上げざるを得ません」とLINE側の弁解内容を否定しました。
さらにFACTA側が主張しているのは、あくまで国家情報院(韓国政府の諜報機関)によるLINEに対する盗聴行為があるとの内容であり、そうであればLINEは被害者となるため、真に抗議すべきはFACTAではなく、韓国国家情報院に対してであるべきとの持論を展開。この論の立脚する通信傍受が存在するとの主張に、自信や裏付けを持っていることを伺わせました。
総合情報誌FACTAは、OLYMPUSの企業買収にまつわる不透明な経理を世界で初めて報じ、いわゆる「オリンパス事件」を暴いた立役者である一方、FeliCaの暗号鍵が破られたとするスクープを報道してから数年が経過しているものの、依然としてFeliCaの暗号鍵の不備に関する信憑性のある報告や被害は確認されていません。
双方の主張は食い違いを見せており、今後も事態を冷静に見守る必要がありそうです。