iPhoneやiPadに搭載されているiOSは、アップル社の厳重な管理下において、教育的でないアダルトコンテンツの排除やゾーニングが推し進められています。アプリケーションを配信するApp Storeにアプリを公開するまでには、アプリ開発者の並々ならぬ努力が必要とも言われています。
そんな中、厳しい審査基準をあざ笑うかのごとく、「Hな女の子」なる謎のアプリが、App Storeにて公開されていることが明らかとなりました。
このアプリは、登場人物との会話を進めていくと、登場人物との情事を楽しめるというもの。会話で高得点を得ることで次に進むことが出来ます。作りは非常に単純ですが、得点獲得がシビアのため、App Storeのレビューに書き込まれた攻略法を読まないと、進行は非常に煩雑です。
また、エピソード攻略後の情事シーンのリプレイも可能など、アダルトゲーム然としています。短編小説を多数既読にしないと、ゲームの新規エピソードの解禁ができない、短編を読む度にアダルト広告の誤クリックを誘うなど、本当になぜApp Storeに公開されたのかわからないような内容となっています。
おそらく、審査を突破できた理由としては、ゲームデータ自体を配信型にしている点にあると思います。ゲームをインストール後、アプリを起動時に、ゲームデータを外部からローディングしている様子が伺えます。
アップル側の審査時には、健全なデータを配信しておき、審査通過後は、わいせつなシーンを含んだデータを配信するという形をとっているものと推測できます。
このデベロッパーが作っている他のアプリケーションは、App Storeからはわかりませんが、エピソードを進める度に、他のアプリケーションのインストールが必須となっていることが確認できます。
Androidの場合は、公式のGoogle Play以外にも、非公式マーケットを作ることができるため、アダルトゲームを配信する仕組みが存在しますが、iOSには公式のApp Storeしか配信プラットフォームは存在していません。
非常にチャレンジャーな試みであり、興味深い事象ではあります。しかしこうした手法が氾濫するとApp Storeの信用に傷をつけかねないと考えられるため、Appleがどのような対応を取るのか注目されます。
ステージは全部で4つ。明日の14時にエピソード追加が予告されています。デベロッパーのエピソード配信が早いか、Appleが気付くのが早いか、気になるところです。(9月2日14時28分追記※追加されました)