歴史あるスマートフォンメーカーの没落。今、過酷な現実が突き付けられています。
台湾HTCの利益が公表されていますが、それによれば、1~3月の純利益は、前年同期比98%減の280万ドルであったようです。これは2004年以来、最も悪い記録となります。
証券アナリストは、フラッグシップモデルであるHTC Oneの生産不足が原因であるとの見方を示しています。サプライヤからカメラ部品の供給が後回しにされ、大きく遅延が生じている現実があります。WSJの報じるところによれば、HTC幹部も「私たちは、サプライヤから、もう一流のメーカーとして見なされていない」と嘆いています。
当初HTCは、HTC Oneを世界80市場で展開すると豪語していたものの、こうした遅延により、第1四半期に実際に発売できたのは3市場のみ。欧米、アジア全域での発売は4月末になると言われています。ただし、その頃にはより強力なサムスンのフラッグシップモデルGALAXY S4が発売されているでしょう。
因みに2012年10月~12月にも前年同期比95%減という結果になっています。そして、今回の98%減。HTCの先行きは、非常に厳しいものと見られます。