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普及機ながらも秘めたる野心 ― NEC「MEDIAS X N-06E」レビュー

 「MEDIAS X N-06E」は、基本的には使いやすさを重視したスマートフォンとなっています。ディスプレイはHD解像度の4.7インチ有機ELで、今流行のブルーライトカットモードも使えます。(MEDIAS X N-04Eにもありましたね)  薄さは10.5mm。わりと持ちやすいと感じました。

 ただ、一方で野心的な試みもいくつかなされているのが面白い点です。薄さを売りにした昨年夏モデルで、発熱に関する問題があったことへの反省と思われる、ヒートパイプ内蔵が最大の特徴です。写真は掲載できませんが、内部にはPCの冷却用のヒートパイプのような、銅製の放熱機構を備えていました。

 ブラウザの高速スクロールの見せ方もNEC独自でしょうか。スクロールバーが下部に集中している点は好印象。他メーカーに比べても使いやすいです。

  「オーロライルミ」と呼ばれるイルミネーションは、着信時の挙動を他メーカーと比べてユーザー側の設定できる範囲が広く、この点はフィーチャーフォンからのノウハウがあり、既存の顧客をスマートフォンに誘導しなければならないNECらしさが滲み出ていて、大変面白いと感じました。女性には嬉しい部分でしょう。イルミの間のボタンは、画面の点灯用です。上部にある電源ボタンでなければウェークできないのは非常に使い勝手が悪いため、この位置にもボタンがあれば、上まで指を伸ばさなくて済むわけです。

 UIに関しても、使いやすさと野心的な試みが並立しています。「docomo Palette UI」「docomo シンプルUI」「LIFE UX」の3種類がプリインストールされています。

 「docomo シンプルUI」を選択するとケータイのような待ち受け画面に。「LIFE UX」を選択するとNEC独自のホーム画面に。特に「LIFE UX」は、ホーム画面の一番左のタイルが「LifeWay」なるタイムライン表示が用いられ、通話履歴や予定、天気を時系列順に表示できます。こういった前衛的な点は図らずしも(?)「HTC One」の「Blinkfeed」風味。

 従来のwithシリーズのような、使いやすい普及機を目指していながら、随所にNECの冒険心が込められた「MEDIAS X N-06E」の予約受付は、6月12日より、そして発売日は6月19日となっています。

ディスプレイ   4.7インチ(HD)有機EL 
 CPU APQ8064T 1.7 GHz (クアッドコア)
RAM  2 GB 
内蔵フラッシュメモリ  32 GB 
 カメラ 1340 万画素
 Wi-Fi IEEE 802.11 a / b / g / n / ac 
バッテリー容量  2300 mAh
サイズ  132 × 65 × 10.9 mm
重量  約136 g

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