プロ野球・楽天の本拠地である「クリネックススタジアム宮城」の命名権を、宮城県が公募した結果「東北楽天ゴールデンイーグルス」の親会社「楽天」が命名権を獲得。新たな球場の名称は「楽天koboスタジアム」に決まりました。
このニュースだけを聞くと「いったい何を考えているのかわからない」と思われる方も多数だと思いますが、この名称から「楽天はこれからも電子書籍に力を入れていく」という姿勢がくみ取ることができるのではないでしょうか。
なぜならば、楽天のブランドイメージ向上をはかりたいだけであれば、素直に「楽天ドーム」と名付ければいいだけの話ですからね。ここに「kobo」の名前を入れてきたことに、ある種の攻めを感じることができわけです。
自社のブランドを球場の名前につけることは、おかしなことではありません。たとえば、過去にはソフトバンクが神戸総合運動公園野球場に「Yahoo BB スタジアム」を名付けたり、現在でも福岡ドームには「ヤフオク!ドーム」の名前がつけられたり、その会社が主力サービスブランドを多くの人に認知してもらうために、自社ブランドを球場につけます。
楽天 Kobo 2012年7月からサービスが始まったものの、電子書籍のブランドでは Amazon の Kindle に勝つことができず、先日最新モデルの Kobo Aura を発表しましたが、あまり多くの方に目を向けられていないのが実情です。
しかし、球場に名前がつくとなると、今まで電子書籍に興味がなかった方にも「Koboっていったいなんなんだ?」という興味を抱かせることで、電子書籍端末・電子書籍の販売につながるわけです。
筆者としては、ハードウェアは Kindle Paper White に勝るとも劣らない素晴らしいものを作っており、最初は評判が悪かったラインアップや検索性、操作性についても徐々に改修されつつあると思います(詳細なレビューはまた別の機会に)
Kobo Touch のさまざま失敗により、マイナスイメージが強くついてしまっている Kobo の起死回生を祈りたいですね。