Microsoftは、サンフランシスコで開催した開発者向けのイベント「Build 2014」においてWindowsおよびWindows Phoneに関する重大な発表を行いました。
Windows Phone 8.1
画面上部から引き出せるアクションセンター が追加。各種無線機能やアプリへのアクセスが容易になりました。また、壁紙をロック画面とホーム画面に設定可能になりました。
さらに音声アシスタント「Cortana」が追加され、様々な操作をボイスコマンドで行うことができるようになりました。競合OSで採用されている機能を取り込んだ形となります。
その時々に流行っている競合OSのUIや機能を貪欲に取り込んでいく姿勢は、Windows CE、Pocket PC、Windows Mobileといった、従来のMicrosoftのモバイル向けOSも同様でした。Windows Phone 8の時点で、アプリ履歴からのタスクキルも実装しており、着実に競合との穴を埋めつつあります。
アクションセンターや音声アシスタントなど他OSに対抗――マイクロソフト、「Windows Phone 8.1」を正式発表
最新のWP搭載機種も
Build 2014にあわせて、出荷時点からWP8.1を搭載する機種として、Nokiaの「Lumia 930 / 630 / 635」が正式発表されました。カラーリングの傾向が、オレンジやグリーンなど、従来の「Lumia 920 / 925 / Icon (929)」と比べても、よりポップなものへと変わっています。Windows Phoneの多くをNokiaが占め、そのNokia自身がMicrosoftに買収されていることから、最新OSを素早く適用されているようですね。
ノキア、「Lumia 930」「Lumia 630 / 635」を正式発表
また、SAMSUNGの「ATIV SE」も正式発表。出荷時点ではWP8.1ではないようですが、近いうちにアップデートされるものと思われます。
サムスンのWindows Phone搭載機「ATIV SE」が正式発表
スマホとタブレットでWindowsを無償提供
Microsoftは、スマートフォンまたは9インチ以下のデバイスにハードウェアメーカーがWIndowsを採用するにあたって、ライセンス料を無償化することを明らかにしています。
競合であるAndroidはその当初から無償提供によってシェアを大幅に拡大しており、これにMicrosoftが対向する形となります。
スマホ・タブレット・PC・ゲーム機でアプリ統一
スマートフォン、タブレット、PC、Xboxにおいて共通のアプリを動作させることができる「Universal Windows Apps」が発表されました。それぞれの画面サイズに適切なUIを切り替えることもできます。
スタートメニュー復活
Windowsのデスクトップにはお馴染みのスタートメニューが復活する予定であることも明らかになりました。古典的なスタートメニューの中にLiveタイルが埋め込まれ、これまで全画面表示しかできなかったWindowsアプリが、デスクトップモードの中でウインドウとして動作するデモも公開されました。
Windows 8の前衛性は、従来のPCに慣れ親しんだユーザーからの不評を買いましたが、ユーザーからの声も反映し、着実に改善が進んでいるようですね。