Xperia X10 SO-01Bを購入して以来ずっとAndroidを使用していた筆者ですが、Galaxy Nexus、Galaxy S4、Nexus 4、Nexus 5を経てついにドコモのiPhone 5sを購入し、メインのケータイを初めてiOS搭載端末に変更しました。ずっとAndroid一筋だった筆者が何に期待してiPhoneを購入したのでしょうか。そしてその期待にiPhoneは答えてくれたのでしょうか。
いまiPhone 5sを選択する理由
信憑性の高いものからそれはないだろうというものまで多岐にわたる新型iPhoneの噂が飛び交う中、せっかくなので新型の発売を待つという手もありましたが、比較的現実味のある噂として次期型のiPhoneはやや大型化する可能性が高いと言われています(参考…iPhone 6のモックアップが大量に公開)。ディスプレイサイズに比して狭いベゼルを採用し比較的コンパクトな端末になると言われていますが、今回はよりコンパクトなものが欲しかったため今のうちに5sを購入することにしました。
また、NTTドコモの新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」への変更を考える際、docomo Wi-Fiを活用してデータ通信量を抑えたいというのもひとつの理由です。「Xiパケ・ホーダイライト」から「データSパック」に変更する場合は月々の利用可能データ量が3GBから2GBに減少するため、月によっては1.5GB以上利用する筆者にとってはかなり際どい通信量制限になります。iPhone 5sはSIM認証によるdocomo Wi-Fiの自動接続に対応し、加えてSIM認証非対応のエリアでも、あらかじめ証明書を用意しておくことによってアプリなどを利用せずとも自動接続が可能です。docomo Wi-Fiを利用してデータ通信量を抑える上で、iPhone 5sは最もスムーズな利用ができる端末のひとつであると言えるでしょう。
そんなこんなで、あらかじめ在庫を確認した上で某家電量販店のドコモケータイコーナーへ向かい、一括払いでiPhone 5s 64GB スペースグレイに機種変更し、ついでにカケホーダイプランへの変更予約をしたい旨をスタッフさんに伝えました。そのまますんなりと機種変更が完了し、Nexus 4がカバンに退避した代わりに初めてのiPhoneが左のジーパンのポケットに収まりました。
満足もあり不満もあり総合的には満足
※以下、iPhoneの使用感に関する一部の否定的な記述は、筆者が便利な操作方法を知らずに使っている可能性もありますが、あえて第三者によるチェックをいれずそのままになっています。初めて使った場合にそのような認識を持つ人もいる一例としてご覧下さい。
購入してから1週間が経ちましたが、期待していた部分のほとんどには満足です。Touch IDの指紋認証は非常にスムーズで、パターン入力やフェイスアンロックとは比較にならないほど楽です。AndroidのハングアウトよりもiPhoneのiMessageの利用者のほうが多いため、LINEを使わない筆者でも簡単にメッセージのやり取りをできる相手が増えました。Google Play Musicを経由せずに済むため、iTunesの音楽とも再生回数などを含めてスムーズに同期できます。調子に乗ってiTunes Matchも契約したところ、あらかじめ音楽を転送する必要すらなくなりました。マッチしない曲が意外に多く出ましたが、もともとの曲数がさほど多くないため余裕ですべてアップロードでき、問題なくクラウド化できました。
なにより気に入ったのは、一番の目当てであったコンパクトで持ちやすい本体サイズです。ケースをつけてもなおコンパクトで、手にすっぽりと収まることで安心感があるだけでなく所有欲が満たされます。現在、日本で一般的な方法で購入できるAndroid端末にここまでコンパクトなものはありません。
一方、予想はしていたことですが、やはり「使い方を覚えた上での使い勝手」でiPhoneはAndroidスマートフォンには及ばない部分が多いです。
例えば標準のブラウザ。まったくの初見ではiPhoneのSafariのほうがやや使いやすいかもしれませんが、例えばタブを閉じたい時は右下のメニューからタブ一覧を開いて左上のボタンで閉じるなど非効率な操作が目立ちます。アドレスバーを下へスワイプしてタブ一覧を開き、そのまま横にフリックしてタブを閉じることができるAndroidのChromeのほうがずっと楽です。(編集部注:最近のNexusデバイスなどのAndroid端末は、Chromeが標準ブラウザ)
カレンダーも、標準アプリ同士を比較すればAndroidのほうがずっと見やすいですね。iPhoneのほうは、せめて月表示で予定の色分けはできないのでしょうか…。
SiriとGoogle音声検索は一長一短かと思います。口語表現への柔軟性や使える機能の多さではSiriの使い勝手がよさそうです。ただ、Google音声検索は製品型番などの「一般的な言葉ではないけどよく検索されるキーワード」も捉えやすい強みがあります。例えば、電気ケトルの価格を調べたい時に「ぴーえふぶいのじーひゃく」と話せば、Google音声検索は「pfv-g100」で検索してくれます。Siriさんは、少なくとも私の発音ではまったく理解してくれませんでした。
もっとも、iPhoneにはGoogleがAndroid向けのアプリの多くをiPhoneにも提供しているという強みがあるため、Google音声検索も利用が可能です。
アクセサリをチョイス
アクセサリの豊富さも、iPhoneを試してみようと思った理由のひとつです。ケースは即決でApple純正を選択。このレザーケースは正解でした。持った際のフィット感がちょうどよいです。ヘッドホン端子まわりの穴が小さいため使えないヘッドホンがあるのと、純正クレードルに対応していないのが難点。電源ボタンと音量ボタンも少し押しづらくなりますが、これは慣れでどうとでもなる範囲かと思います。オススメです。
保護シートは、POWER SUPPORTから今年4月に発売された「ハイブリッドクリスタルフィルム」を選択。フィルムとガラスのいいとこ取りを謳う新製品です。
非常に操作感がよく指紋もつきづらい、通常のフィルムとしては最高レベルの製品です。コーティングの防汚加工が強すぎて、ホコリ除去のためにセロハンテープでフィルムの端を持ち上げようとしてもくっつかないほど。かなり気に入ったのですが、やはりガラスフィルムの鮮やかさには及ばないなぁ…ということで2日で貼り替え。
当ブログで何度も紹介しているSPIGENのGLAS.t R ナノスリムにしようかと思いましたが、 すでにNexus 5でその出来の良さは体感しているのでせっかくなら他のものを試そう…ということで次はMicro Solutionの「プロガード クリスタルガラス」を選択。
厚さ0.23mmのGLAS.t R ナノスリムに対してこちらは厚さ0.3mmとわずかに厚いですが、丁寧なラウンドエッジ加工により触れて心地良い角になっています。最初はTouch IDの利用に違和感がありましたが、すぐに慣れてほとんど問題はなくなりました。指紋の付きづらさ、拭き取りやすさは非常に高く、また記事掲載時点では55%オフの1,350円となっており、コストパフォーマンスが高いです。
ひとことでiPhone 5sファーストインプレッション
散々レビューされている製品ですので今更細部について語るところはあまりありませんが、Nexusシリーズをメインに最新のAndroidを利用してきた身として一言で書くならば
確かに素晴らしい端末だけど、ここまでiPhoneばかり売れるほどAndroidとのレベル差はないでしょ!
…というのが率直な感想です。iPhoneがここまで圧倒的なシェアを持っているのは日本くらいしかないそうなので、日本人の感覚に合っているんですかね。個人的には、初期にケータイキャリアと端末メーカーの二人三脚での自爆によって「Androidは使いづらい」というイメージを植え付けられてしまった人が多いのが、iPhoneが売れている理由として大きいのではないかと思いますが…。
ともあれ、総合的に完成度の高いスマートフォンであることは間違いなく、かなり気に入ったのでメインの端末としてきっちりしっかり使いこなしていきたいところです。
なお、記事中で触れた「証明書を利用したdocomo Wi-Fiの自動ログイン」については後日別に記事を掲載する予定です。
プロガード クリスタルグラス・ラウンドエッジ強化ガラス
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