朝日新聞は、総務省がテレビ番組のインターネット同時配信を2019年にも全面解禁する方針であると報じました。
NHKのネット同時配信は、放送法で規制されており、民放も「民業圧迫」として反対してきました。現在は大きな災害時などの緊急事態に限られて行われています。しかし総務省は放送法を改正し、NHKも民放もネット同時配信を行うよう促進。さらにネットでNHKを視聴する人から受信料を徴収する仕組みについても検討を始めるとのこと。
インターネット上でも配信するにはテレビの出演者や音楽の著作権団体との契約変更が必要となるなど、ルール作りが不可欠です。ネット同時配信によって生じる諸々の課題について18年夏までに最終答申を出すよう、有識者会議「情報通信審議会」で議論。さらにNHKのインターネットユーザーからの受信料徴収については別の有識者会議で議論するとのこと。
インターネット上では様々なテキスト・マルチメディアのサービスが存在します。スマートフォンやPCでインターネットをしているからといってNHKを必ず見ている、ということにはならないでしょう。このため、実際に視聴している人からのみ徴収する仕組みの検討や、見逃し配信のサービス強化など、あらゆる課題が検討される見通しです。
テレビを持たない世帯が増加し、NHKと契約していない人が増えてきた昨今、PCやスマートフォンを持っている世帯・若者などからも徴収したい考えが透けて見えるところですが、今後の動向を注意深く見守っていきたいところです。
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