これまでのGalaxyシリーズのカメラはどうだったでしょうか。正直なところGalaxy S4世代までの機種は手ブレも酷く、常用に耐えないカメラ画質でした。Galaxy S5もカメラセンサー自体には力が入っていたものの、そのカメラ画質を最大限引き出すには手間が必要で、iPhoneなどの他社製スマートフォンには劣るというのが本音。
ところがGalaxy S6世代にもなると、オートでかなり良好な写真を撮れるよう、飛躍的な進化を遂げました。
さらにそれを凌駕する画質を得たのがGalaxy S7 edgeです。
レンズの明るさはF1.7。画素を2つのフォトダイオードで構成する「デュアルピクセル技術」を採用。Galaxy S6世代では1600万画素だったのですが、イメージセンサーの画素数は1220万に。
あえて画素数を下げて明るい画を撮れるようになり、さらに像面位相差AFにより、高速な合焦が可能。光学式手ブレ補正も優秀で、被写体を捉えてシャッターを切ることに全くストレスがありません。無いのは、Xperiaのようなハードウェアカメラキーぐらいでしょうか。代替としてホームボタンダブルタップによって、画面消灯時からダイレクトにカメラ起動を行うことも可能。デフォルトではオフですが、「設定→高度な機能→カメラをクイック起動」から有効化可能です。カメラの起動時間は極めて高速です。
Galaxy S7 edgeはプロモーション上、一眼レフ相当の技術などと謳っていましたが、その謳い文句を裏切らない高画質を実現します。たとえば秀逸な色表現。特に自然色、緑色の表現は鮮やかで素晴らしいです。ボケ味もあって良いですね。
前機種よりも少ない画素数のおかげで光をより多く取り込み明るい画を撮りやすく。
背景の夕日の色が飛んでしまうような場面でもしっかり撮れるなど、正確な色表現が可能です。
画素数競争を捨てたおかげで暗い低照度の撮影にもさらに強くなりました。光量不足でうまく撮れない、ということもありません。
多くの画は明るく暖色系の色合いになる傾向があります。暗くても比較的ディテールは潰れにくいのも特徴。
このようにロマンチックな画も撮れます。
ご飯を美味しそうに撮る、いわゆる「飯テロ」も文句なしのバランス。ヨダレが出ます。
その他作例。スマートフォンのカメラといえば空の色の着色がおかしいモデルもいくつかありますが、そういったものはGalaxy S7 edgeの場合はほぼ無いですね。多少鮮やかにはなりますが、Xperiaほど絵の具を塗ったような不自然な画にもなりません。
多くの場合で高画質に撮れるGalaxy S7 edge。色合いも飯テロも良好。Galaxy S6 edge、Galaxy Note 5の王座を正統に引き継いでいます。Galaxy Note 7亡き今、スマートフォンをカメラ性能で選ぶ時、本体定価が高額である点を問題視しなければ、本機は極めて有力な選択肢であることは間違いありません。