Qualcommは、AppleのスマートフォンiPhoneに対して、輸入禁止措置を取るよう米国貿易委員会(ITC)に求めました。米国内での販売も差し止めるよう求めています。
Qualcommの主張は、iPhoneがQualcommの特許を侵害しているというもの。AppleがQualcommの省電力技術を無断で使用しているとし、Qualcommは6件の訴訟を提起しています。
具体的にはQualcomm以外のベースバンドチップを搭載するiPhoneがその対象です。iPhoneにはQualcomm製チップを使用するものとIntel製チップを使用するものの2種類があります。
AppleとQualcommは訴訟紛争の渦中にあります。Appleも今年1月、Qualcommが優位な市場地位を乱用し、使用料を過度に請求しているとしてQualcommに対する訴訟を2件起こしています。
一方、QualcommもAppleが技術使用料の支払いを拒否しているとして財政補償を求める訴訟を起こしており、両社の関係は泥沼となっています。
QualcommはITCに調査を8月から行うことを求めています。Qualcommの目的は使用料の獲得です。実際に販売停止が命じられる可能性は高くないでしょうし、使用料の支払いが命じられさえすればQualcommはその目的を達成できるものと考えられます。