取引所で換金できないNEM盗難犯、ダークウェブ上に私製取引所を設置。

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 仮想通貨取引所コインチェックから、仮想通貨「NEM」が流出時の時価580億円分盗まれた事件に新展開です。

 NEM財団とホワイトハッカーの尽力により、監視網が構築され、世界中の取引所での換金が難しくなった盗難犯。ついに自らTorを用いダークウェブ上に取引所を設置するという大胆な手段に出ました。Twitter上のユーザーmono_i_love氏が、詳しく追っています。

 ダークウェブとは、Torを利用してアクセスできる匿名インターネットのことです。ここに取引所を設置し、NEMをレートの15%引きで販売するつもりのようです。NEMを購入する対価として、BitcoinかLitecoinを指定しています。

 仮想通貨は台帳を共有することで、誰にでも取引を確認できる、透明性のある取引を特徴とします。しかし一部には誰が取引を行ったのかを隠す匿名通貨も存在します。NEMをダークウェブ上でBTCに換金した上で、匿名通貨に換金すれば、仮想通貨上の資金洗浄ができかねないというわけです。

 Torとは、オニオンルーティングと呼ばれる仮想回線接続により、匿名性を高めるソフトウェアです。今ではダークウェブの入り口として知られていますが、そもそも米海軍が開発を支援していたオープンソースソフトウェアです。中国を筆頭とするインターネット検閲に熱心な強権的国家に、市民やジャーナリストが抵抗するために使われています。

 一方で、現在のダークウェブはドラッグ売買や児童ポルノ、果ては銃器まで購入できる犯罪者たちの空間という側面もあります。Torは包丁と同じで、使う人間によって調理器具にも凶器にもなるのです。興味本位でTorをインストールする、といったことは控えた方がいいでしょう。

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