中国テンセント、スマホ版PUBGを社会主義核心価値観に対応。人民解放軍の訓練に変更して中国展開 すまほん!!

 韓国BlueholeのPC向け大ヒットバトルロイヤルゲーム「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(PUBG)」のモバイル版「PUBG Mobile(絶地救生刺激戦場)」は、中国Tencentが提供しています。日本向けにもサービス展開しています。

 このPUBG Mobileは、欧米で流行った外国製のPCゲームの移植、しかも内容は暴力的であるということから、中国政府は「社会主義核心価値観にそぐわない」として、ゲームを認可しませんでした。

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 Tencentは収益化できないままPUBG Mobileの運営を継続。結局、最後まで認可されることはなく、PUBG Mobileの中国国内展開を断念しました。

 その代わりにTencentが中国国内でリリースしたのが「和平精鋭(Game for Peace)」であると、ロイター通信が報じています。既に中国政府から認可を受けているとのこと。PUBG Mobileのユーザーを巻き取ることが予想されます。

(中国国外のリージョンでは非対応)

 ゲーム内容は、完全にPUBGそのまま。プレイヤー対象年齢は16歳以上。ゲームルール、キャラクター、グラフィック、UIなど、ありとあらゆるものがPUBGに酷似しています。Tencent広報部は、ロイター通信に対し「全く異なるジャンルのゲームである」などと主張しています。

 大きな違いといえば、そのゲームの世界観設定。このゲームは「百人の対テロ軍事訓練」であるとのこと。

 全ユーザーのローディングが終わるまでの待機画面は、戦闘機が駐機する人民解放軍の空軍基地に変更。上空には中国人民解放軍空軍第4世代戦闘機「殲10」が曲技飛行。戦場に降下する際の輸送機のグラフィックは同空軍「運20」に変更され、それを同空軍第5世代戦闘機「殲20」が護衛する演出が加わっています。

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 さらに出血は、緑色の円形状の被弾エフェクトに変更され、体力の削られた兵士の死亡エフェクトは、手を振って別れを告げるという演出に変更。人民解放軍の対テロ軍事訓練であるという設定のための各種変更が加えられています。

 Tencentはゲーム規制を逃れるため、政府を忖度し、社会主義核心価値観に適合した愛国的な内容へと変更したものと考えられます。政府から認可が降りず利益を上げられなかったPUBG Mobileに対し、認可済みの和平精鋭は既にサービスを開始しており、早くも中国App Storeで上位にランキングしているので、今後中国国内で大きな利益を上げることができるでしょう。

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 社会主義核心価値観は富強、民主、文明、和諧、自由、平等、公正、法治、愛国、敬業、誠信、友善の24字で構成される、中国共産党の政治スローガン。中国国内では街の至る場所でこうした標語を見ることができます。中国国内のゲーム規制の珍妙さが改めて伝わるエピソードとなりました。

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