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ZenFone 7 レビュー。重量など難点あるが、上回る「回転三眼カメラ」の魅力

 ASUSからリリースされた新型スマートフォン「ZenFone 7」を入手したので、レビューしていきたいと思います!なお、Proモデルではなく無印モデルになります。

外観

 外箱・付属品を見ていきます。付属品は以下の通りです。

  • 本体
  • 透明ハードケース
  • Active Case
  • 30W ACアダプタ
  • USB Type-Cケーブル
  • SIMピン

 こちらがZenFone 7本体。前モデルのZenFone 6と似たデザインとなっています。6は背面に指紋センサーを搭載していましたが、側面に移動して電源ボタンと一体化しました。

 底面を見ると、他のスマホではあまり見られない「通知ランプ」が確認できます。前モデルにはイヤホンジャックが搭載されていましたが、ZenFone 7では撤廃されました。 

 SIMスロットはデュアルnanoSIM+microSDカード対応のトリプルスロット。この仕様のは貴重ですね。「2番号運用したいけど、microSDカードも使いたい!」という悩みを抱えている人はZenFone 7、オススメです。

 ZenFone 7は非常に美しいですね。黒い筐体に輝く白い一線。他のハイエンドスマホと比べても一歩抜きんでているのではないかと感じてしまいます。非常に高級感が高いです。

 これがZenFone 7の目玉でもある「3眼フリップカメラ」です。構成は、標準広角6400万画素(Sony IMX686 F1.8)、超広角1200万画素(Sony IMX363 F2.2)、光学3倍望遠の800万画素カメラ(F2.4)。後程詳しく触れていきます。

 付属のケースは2種類。一方は透明ハードケース。

 もう一方は「Active Case」と呼ばれるロック機構付きのケースです。フリップカメラを意図的に回転させなくすることができます。

 僕、普段はあまりカメラを回転させないので、常にロックをかけて、使いたい時だけロック解除!という感じで使っています。

ディスプレイ

 ZenFone 7はノッチレス。iPhoneのような大きいノッチなどは一切なく、大きな画面を目一杯使うことができます。

 6.67インチのAMOLED(有機EL)ディスプレイを搭載しており、非常に鮮やかで美しいディスプレイです。1秒間に90回画面が書き換わる、90Hzのリフレッシュレート。普段から120Hzのリフレッシュレートに対応したGalaxy S20+を利用している僕ですが、「ほんの少し滑らかさが弱いかな?」といった程度。

 ただ、60Hzと比べると明らかに変わりますし、120Hzと比べて90Hzのほうが消費電力が抑えられているので、バランス的にはちょうどいいのかもしれません。90Hzを採用したZenFone 7には好感が持てます。

 個人的に便利だなと思ったのが、ステータスバーに、現在のリフレッシュレートを表示できたり、

ステータスバーの切り抜き

 クイックパネルから一発でリフレッシュレートの切り替えができるという点です。わざわざ設定画面に行って切り替える必要が無いので、こういった細かい設定もできる「Zen UI」の親切設計には感心させられました。

持ちやすさについて

 ZenFone 7は特殊なカメラギミックを搭載しているので、他のスマホと比べて多少厚みがあります。さらに重さが約235gと結構重いので、扱いずらい印象を受けます。画面サイズも6.67インチと大きめなので、片手操作は厳しいですね。

 コンパクトスマホに慣れている人が乗り換えると、かなり違和感を感じるのではないかと思います。

ベンチマーク

Antutu

 Antutuベンチマークスコアで計測した値は以下の通り。60万点オーバーという結果となりました。さすがSnapdragon865といったところ。

GeekBenchmark

 シングルスコアが936、マルチスコアが3369と、かなり高い結果に。負荷のかかるゲームでもかなり快適に動作します。動作に関しては全く不満は抱きません。

カメラ性能

 ZenFone 7は「世界初のトリプルフリップカメラ」を搭載しています。フリップカメラは前モデルよりもかなり進化しており、内蔵モーターの改良による回転速度向上・20万回の開閉に耐えられる耐久性を獲得しました。

 最初の方でも触れていますが、もう一度記載。カメラ構成は標準広角6400万画素(Sony IMX686 F1.8)、超広角1200万画素(Sony IMX363 F2.2)、光学3倍望遠の800万画素カメラ(F2.4)となります。

カメラ開閉時にはウィーーンというモーター音が発生します

 カメラ角度は自由に変えることが可能です。「アウトカメラ / インカメラ切り替えボタン」を長押し&スライドするか、「音量ボタン」を長押しすることによって、ゆっくりカメラが可動。

 さらに、以下の画像の赤い四角で囲まれたボタンをタップすると、約45°、90°、135°の向きにカメラを調節可能。一番下のアイコンを押すとカメラが引っ込みます。

 角度を調整することにより、低アングル撮影時にはわざわざしゃがむ必要がなくなるので快適に撮影可能です。お子さんの写真を撮る際も、目線に合わせて写真が撮れますね。他のスマホではなかなかできない点なので、ここは非常に面白いと感じました。

標準広角

 実際にZenFone 7で撮影した作例をご紹介します。まずは標準広角から。目で見たままの景色をそのまま切り取ったような印象で、癖のない写真に仕上がりました。最近では色彩を強調しすぎるスマホも多く見かけますが、ZenFone 7の描写はかなりバランスが良いと個人的に思います。

昼の仙台駅。空の表現が素晴らしく良く、彩度も十分

目で見る色にかなり近く、変な味付けがされていない

こちらは夜景写真。夜景モードはOFF。十分綺麗に感じますが、ちょっと明るさが足りない印象

夜景モードをONにするとかなり見違えます。右の木々のディテールがはっきりとし、全体的に明るさが向上。映える1枚に仕上がりました

超広角

 超広角モードで撮影。

 多少端の方が粗い印象を受けますが、全然許容範囲。SNSなどにアップする際は全く気にならない点です。広角に比べて、さらに広い範囲を撮影することが可能なので、個人的には結構重宝しています。

夜景写真だとノイズが増え、細部の描写が粗っぽくなってしまいます

望遠

 光学3倍望遠で撮影。粗っぽさは全くなく、はっきりとディテールが描写されている印象です。ただ、望遠カメラで撮ると若干暗くなります

たくさん写ってる看板の文字も難なく読み取ることが可能です

パノラマ

 ZenFone 7でのパノラマ撮影はかなり快適。自分でスマホを動かさなくても勝手にフリップカメラが180°動いてくれるので、スマホを持っているだけで撮影可能です。

 ZenFone 7はこのクオリティでセルフィーが撮れるので、他のスマホよりも綺麗なセルフィー写真を撮ることが可能です。切り替えもほぼ一瞬なので、何の不満も抱きません。セルフィー撮影重視の人なら自信を持ってオススメできる一台だなと感じます。

バッテリー持ち

 ZenFone 7は5000mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、バッテリー持ちに関してはかなり心強い!

 というわけで早速、リフレッシュレートを90Hzの設定した状態で一日使ってみました。朝8時くらいに家を出て、移動中や休憩中にSNSや動画視聴、軽めのゲームや読書をし、18時くらいに帰宅しましたがまだ42%程度残っていました

 90Hzの状態でこのくらいですから、60Hzで利用するなら2日持っちゃうかも?というぐらい安心の持続力ですね。

セキュリティ

 前モデルに搭載されていた「スマートキー」ですが、ZenFone 7では電源ボタン・指紋センサーと一体化しました。「2回押し」「長押し」の2つにそれぞれ動作・任意のアプリ起動を割り当てることも可能です。

 マスクが手放せない生活になっている今、指紋認証はかなりありがたいですね。レスポンスも爆速です。

 フリップカメラによる顔認証も使えますが、カメラが起き上がってくるのを待ったり、マスクしていると認証が通らないのでほぼ使用していません。あと、モーター音が聞こえてしまうので、人前で使うとなると抵抗がありますね。

Pro版との違い

 最後にPro版との違いについて触れておきます。今回レビューしたのは「ZenFone 7」ですが、上位モデルとして「ZenFone 7 Pro」が存在します。

 主な違いはSoC、ストレージ容量、OIS(光学式手ブレ補正機能)の有無です。Pro版は、Snapdragon865ではなく865+、ストレージ容量は256GBにアップし、標準広角カメラ・望遠カメラにOISが搭載。価格差は約1万5000円程度です。

総評

 ZenFone 7の魅力は何といっても、以下の通りだと感じます。

  • 高い処理性能
  • 大容量バッテリー
  • microSD+SIMカード二枚刺し対応
  • フリップカメラ
  • 美しいボディ
  • ディスプレイ

 付加価値も高く、それでいてワクワクするギミックも搭載。かなり満足できる一台に仕上がっているなといった印象です。

 重量やおサイフケータイ非対応、防水非対応など、残念な点も見かけられますが、それらが気にならない人であれば、かなり魅力的に見えるスマホなのかなと思います。

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