auから「Xiaomi Mi 10 Lite 5G XIG01」が発売。Xiaomi初のキャリア端末である本機をレビューしていきます。
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外観
背面は角度によって色が変わるタイプ。ちょっと安っぽく感じます。
端末上部にはイヤホンジャック、マイク、赤外線があります。
右側面に電源ボタンと音量ボタンがあります。
左側面は何もなし。
下部にはモノラルスピーカー、マイク、USB Type-Cポート、SIMカードスロットがあります。
スペック
SoCはSnapdragon 765Gを採用。安いながらもゲームもこなしちゃいます。普通に使っている分には不満が出てくることはないSoCです。
メモリは6GB搭載。内蔵ストレージは128GB搭載しています。ゲームや動画もたっぷり入れれます。なお、microSDには非対応です。
通信規格は名前の通り5G(Sub 6のみ)にも対応しています。最大通信速度は2.1Gbpsなので、ハイエンドモデルと比べるとやや劣りますが、5G自体がそれほど普及していないので、それほど気にすることはないと思います。Wi-FiはWi-Fi 5(IEEE802.11a/b/g/n/ac)に対応しています。最新のWi-Fi 6には対応していません。
また本体上部には赤外線を搭載しています。中華メーカーに多く搭載されていますが、なぜでしょう……?中国では需要があるのでしょうか。
FeliCa(おサイフケータイ)は非対応。NFCは搭載しているのでSuicaの残高を読み取ったり、Google Payを用いたNFCは決済は利用できます。
GPSはなにげにみちびき(QZSS)のL1+L5に対応しています。中華メーカーといえど、日本の都心でもマップは快適に使えるのは嬉しいですね。
充電周りは最大20WのUSB PDに対応。急速充電器も付属しているので別途購入する必要はありません。なお、ワイヤレス充電(Qi)は非対応です。
ディスプレイ
画面は有機ELディスプレイの6.6インチ。解像度は2,400×1,080の20:9の比率。FHDを少し伸ばしたサイズです。リフレッシュレートは60Hz。画面の最大輝度は600nit(公称値)と昨今のハイエンドと比べるとやや暗め。ただ一般的な部屋で使用する分には全く問題ないレベルです。YouTubeでHDR動画を再生することは可能。ただし解像度上限は1080p。
上部は水滴型のノッチ。設定でノッチを隠す設定もあるので、お好みで変更できます。
また常時表示ディスプレイにも対応しており、自分好みにカスタマイズして必要な情報を表示することができます。
カメラ
カメラは広角と超広角、マクロの3眼に加えて深度センサーという構成。標準の広角カメラは約4800万画素、絞りはF1.79のカメラ。スペックからおそらくSONYのIMX586でしょうか。超広角は約800万画素のF2.2。マクロは約200万画素のF2.4のカメラ。望遠はなしの構成です。広角が4800万画素あるので切り出せば十分ということでしょうか。
Quad Bayer配列は他のセンサーとはやや異なる画素配列をしています。
高画素のメリットは明るい場所では4800万画素の高解像度で拡大してもくっきりした写真が撮影できます。しかし、暗い場所ではどうでしょうか。高画素ゆえにノイズが増え、きれいとは言えない写真になってしまいます。それを解決するために4 in 1のQuad Bayer配列を活かし、暗い場所では4つの画素を1つの画素として使います。すると1200万画素と解像度は下がるものの、4800万画素時の写真と比べて大きくノイズも低減できる写真が撮れます。つまり「低画素と高画素のイイトコどり」なカメラセンサーというわけ。
さてさて、Black Shark 2のときはかな~りポンコツな印象がありましたが、Mi 10 Liteではどうなっているのでしょうか。
とりあえず広角で適当なメシを撮影。ちょっと暖色寄りではあるものの、マズくはなさそうなので良しとしましょう。
そして本機種にはマクロカメラも搭載しています。マクロとは簡単に言うと小さな被写体を大きく見せるカメラです。また最短焦点距離が短いので被写体により寄って撮影することもできます。筆者もミラーレスカメラ、SONYのαで使えるマクロレンズでSIGMA 70mm F2.8 DG MACROを所持していますが、スマホのマクロレンズはどんなものなのでしょうか……?実はスマホのマクロは初めてだったりします。
と、試したのですが、データが入ったMi 10 Liteがロゴループから復帰せず、リカバリーモードで初期化して使えるようになったのですが、データが消えてしまい、作例が0に……。読者の方申し訳ありません……。
オーディオ
イヤホンジャックは本体上部に搭載しています。そのためアダプタなしでお気に入りのイヤホンを使うことができます。また、充電しながらもイヤホンを使うことができるので音ゲーやFPSゲームなどプレイする人は良いのではないでしょうか。
スピーカーは上部に大きく存在していますが、残念ながらモノラル仕様。LとRのサウンドがすべて下部から聞こえてきます。今どき多くのスマートフォンがステレオ再生に対応していますが、モノラル仕様はちょっと残念ですね。
MIUI
MIUIはAndroidをベースにXiaomiが独自のカスタマイズを施したもの。執筆現在、最新リリースはAndroid 10をベースにしたMIUI 12が提供されていますが、本機はAndroid 10をベースにカスタマイズされたMIUI 11を搭載しています。Xiaomiがキャリア向けにアップデートを提供するのか、注目していきたいですね。
そのため、素のAndroidを使っている人にはめちゃくちゃ癖があり使いづらいと感じることが多いです。筆者もその一人で、普段Android端末はPixel 4やXperia 1 IIなどカスタマイズがされていないデバイスが多いので、慣れるのに時間がかかりました。少し紹介します。
アイコンがめっちゃかわいい
完全に個人の感想になるのですが、アイコンが可愛いんです。ロック画面を解除してでてくるホーム画面のアイコンたち。フラットなアイコンがとてもキュート。MIUI 12ではより可愛くなっているのでMi 10 Liteにもアップデートが来ないかな~~と期待しています。
タスク画面は初見殺し
使っていると何じゃコレ!?と思ったのがタスク画面。一般的なAndroidの画面では横にタスクが並んでいるのが一般的ですが、MIUIでは1画面に4つ表示。しかも縦スクロール。慣れていないと戸惑います。タスクキルはタスクを左右にスワイプすることでキルすることができます。
画面分割は画面左上をタップするか、アプリを長押しすることで画面分割が可能です。
一番特徴的なのはタスク画面上部のアイコンたち。一般的なAndroid端末ではあまりみませんが、これはXiaomi独自の機能です。サードパーティのよくわからないアプリを導入せずに一括キル、デバイスクリーナー、セキュリティスキャンなどを素早く行うことができます。クリーナーでは端末内の容量が少なくなってきたときに、キャッシュや古いファイルを自動的にリストアップし、ワンタップで容量を空けることができます。セキュリティスキャンではセキュリティ的に問題がある項目をリストアップしてくれます。本当賢くできています。
セカンドスペースは時によっては最強
MIUIにはセカンドスペースと呼ばれる、1台のデバイスを2台のデバイスのように使う、まるでパソコンのユーザアカウントのような機能があります。ロック画面の指紋認証する指で瞬時にユーザを切り替えることができるので、プライベートと仕事用の画面を場所に応じて切り替えることができます。
これでデュアルSIMなら1台で2つの電話番号を運用できて完璧なのですが、残念ながらシングルSIMの仕様。ここだけが惜しいポイント。
他にも子供にわたすときに子供用のセカンドスペースを作っておけば渡すときも安心して使わせることができたり、と活用法は無限大。もちろん良くない使い方もできますが、あくまで、良識の、範囲内で、行いましょう。
セキュリティ
光学式の画面内指紋認証に対応しています。Xiaomi独自のアルゴリズムを生かした顔認証システムも採用しています。
マスクをしていても指紋認証で電車内でもパスコードを打たずに使えるのはこのコロナ禍では強いですね。ただ、精度はいまいちのようで、一発で通るときは少ない印象でした。
総評
廉価モデルということで、存在は地味だけど、めちゃくちゃ使えて5Gも対応で5万を切る価格……えっ?今3万2470円?安っっっっ!!!!買いでしょコレ!!
SoCがSnapdragon 765Gとハイエンドよりは下のチップセットですが、Googleが販売するPixel 4aよりは上のモノを採用しています。また、急速充電器、画面保護フィルム(張付済み)、ケースもぜ~んぶ入って3万円は強いですね。それでいて5Gも対応ですからね。関西人なら自慢できちゃいますよ。「3万で5Gスマホ買えて全部ついてきたわ」買い物上手間違いなし。
実は10月くらいに編集長から借りてレビューを書くつもりだったのですが、Appleによる怒涛の新製品ラッシュ、レビュー依頼ラッシュにより今頃執筆しました。価格を確認してビックリ仰天。3万ちょっとで5G対応のスマートフォンが手に入っちゃうんですね。auも5Gが使える格安プラン、povoを発表したのでそれに備えてMi 10 Lite 5Gを買っておくのも悪くないかもしれませんね。いや~~、3万でこんな良いスマホが買えちゃうって恐ろしい時代になりましたね……。
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