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無駄なドコモアプリを一掃!消せないキャリアアプリの一括強制消去スクリプト「Remove-Carrier-App」登場

 docomo端末を購入すると、端末背面のロゴとともに必ずついてくる、設定からアンインストールできないdocomo関連キャリアアプリ。LIVE UXやMy daiz(通称『豆腐』)など多岐に渡ります。

 最初から混入されているのに完全に消去できないアプリ群は「プリインストールアプリ」、古くからは「ブロートウェア(肥大化アプリ)」「クラップウェア(押し付けのゴミアプリ)」などと呼ばれ、しばしばユーザーからは忌み嫌われています。

 アンインストール不能となっているため、消去にはADB(Android Debug Bridge)を導入したパソコンが必要。しかも、単純に「adb uninstall パッケージ名」だけでは削除できないほか、パッケージ名をいちいち調べて実行する必要がありました。

 今回は、このアンインストールを簡単に済ませてくれるスクリプトが開発されていましたので紹介させていただきます。なお、詳しくは後述しますが、あくまである程度知識のあるユーザー向けであることにご注意ください。

「Remove-Carrier-App」とは

 通常削除できないキャリアアプリをまとめて削除できる「Remove-Carrier-App」は、超軽量Linuxディストリビュージョンの「NN Linux」を開発したことでも知られる、日本の竹林人間氏が中心となって開発したもの。スクリプトファイル等は、GitHubに公開されており、誰でも閲覧、ダウンロードすることができます。

 筆者はdocomo端末しか所持していないため、実際の動作は確認できなかったものの、このスクリプトに記述されている内容を見る限り、docomo端末に限らず、au端末やsoftbank端末、楽天モバイル端末にプリインストールされているキャリアアプリも削除可能である模様。

実行に必要な環境と注意

 このスクリプトは、macOSまたはDebian派生のLinuxディストリビュージョンで実行可能です。なお、Windowsにおいても、WSL(Windows Subsystem for Linux)を使えばbashコマンドが使えますが、基本的に外部デバイスの認識をサポートしていないため、かなり複雑な手順を踏む必要があります。

 また、Arm版macOSは未検証とのことでしたが、筆者環境(MacBook Air M1 2020)で検証したところ、実行可能であることが判明しました。

 なお、同スクリプトの注意事項には、「アプリデータは完全に消去されるためキャリアからのサポートが受けられなくなる可能性があります。 このスクリプトを実行したことによる故障や損害について開発者は責任を負いかねます。」との記載があり、実行はあくまで自己責任で行う必要がある点に注意が必要です。

実行してみる

 筆者のサブ端末(Galaxy Feel2 SC-02L)で実際に実行してみました。スクリプトの実行前に、端末の開発者モードをオンにし、USBデバッグを有効化しておきます。

 次に、GitHubからスクリプトファイルを入手し、ターミナルで「bash appremove.shのパス」を実行します。このスクリプトの実行にはADBが必要となりますが、パソコンにまだADBが導入されていない場合でも、スクリプトが自動で導入を行なってくれます。

 コマンドの実行後、端末にUSBデバッグ許可の表示が出ますので、許可をタップするとターミナル上で端末にあるキャリアアプリの一覧が表示されます。確認した上で、Yを入力しEnterキーを押すと、キャリアアプリの削除が自動的に開始されます。 「アプリの消去を実行しました」表示が出たら完了です。

使ってみた感想

 思ったよりすんなりと、パッとdocomo系アプリが消え去り感動を覚えました。ただし、これはあくまで「本当に全てのキャリアアプリの呪縛から解放されたい、知識のあるユーザー向け」であることも感じました。

 というのも、このスクリプトは、docomo端末では「災害用キット」や「エリアメール」アプリまで削除されてしまいます。これらのアプリは災害時に身を守るためには必要ですので、注意が必要です。

 また、自身の意思で導入した、開発元が各キャリアのアプリも削除されてしまう可能性があります。筆者は、楽天ファッションアプリをインストールしていたところ、キャリアによるプリインストールアプリと判定されて自動的に削除されてしまいました。

総評

 この「Remove-Carrier-App」スクリプトは、キャリアアプリの削除に必要なADBといったツールや、端末内のキャリアアプリの捜索、さらに削除のためのコマンド実行までを全て自動で行ってくれます。キャリアアプリを無駄と感じているユーザーにとって非常に大きな存在であると感じます。

 ドコモのプリインアプリはもはや嫌がらせレベルのウザさですが、一方で最近のKDDI販売端末はキャリアアプリの殆どが消去可能であるなどユーザーに寄り添った仕様へと改善を遂げていますし、今後も各社の改善が進むことを期待したいところ。なお今回紹介した手法ではダークモード非対応の旧式ドコモ絵文字を消すことはできないので注意してください。

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