ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のコラムニストであるジョアンナ・スターン氏は、キングスアイランドという遊園地近くの911センターにiPhone 14 Proからかかってきた緊急通報の音声を公開しました。
Since the iPhone 14 went on sale, the 911 dispatch center near Kings Island amusement park has received at least six phones calls saying:
“The owner of this iPhone was in a severe car crash…”
Except, the owner was just on a roller coaster.
🆕 by me: https://t.co/hp1fHZBIf6 pic.twitter.com/i0lZPoWzGz
— Joanna Stern (@JoannaStern) October 9, 2022
iPhoneの自動音声が「このiPhoneの所有者は深刻な交通事故に遭い、電話に応答していません。緊急事態の位置は緯度39.2411、経度-84.2689の半径6m以内と予想されます。このメッセージは5秒後に繰り返されます。」と繰り返し読み上げています。
しかし、このiPhoneの所有者は実際には交通事故に遭っておらず、キングスアイランドでジェットコースターを楽しんでいました。iPhone 14シリーズとApple Watch Series 8、Apple Watch SEで搭載された衝突事故検出機能がジェットコースターの衝撃で誤作動したようです。
所有者は911に掛け直し、自分が無事であることを伝えたとのこと。
ウォーレン群通信センターによると、iPhone 14シリーズの発売以降キングスアイランドの利用客から6件の衝突検出の通報があったといいます。他にも、シカゴ近郊の遊園地のジェットコースターで同様の通報があったり、自動車を運転中にiPhoneを落としたことで911にかかったりしたという報告も。
実際の交通事故で通報に至ったケースもあるようですが、多忙な緊急サービス従事者にとって間違い電話が増えるのは望ましくありません。今後この機能を搭載したiPhoneやApple Watchを購入する人が増えるにつれ、さらに誤検出による通報が増加する可能性があります。
PhoneArenaは、これを防ぐためにそもそもジェットコースターに乗る際はiPhoneをロッカーや友人に預けるか、それができない場合は一時的に機内モードにしたり衝突検出をオフにすることを挙げています。誤検出が発生する現状ではユーザーとしても配慮すべきなのかも知れません。
WSJの質問に対し、Appleは「この技術は安心感を提供し、Appleは改善を継続します。」と述べたということです。