弊誌はアフィリエイト広告を利用しています。

伝音、同社初の折り畳みスマホ「Phantom V Fold」発表。良好スペックでけっこう安い

 伝音(Tecno)は、同社初の折り畳みスマホ「Phantom V Fold」を発表しました。横折り式の折り畳みスマホとしては圧倒的に安い価格を実現しています。

ディスプレイ

 Tecno Phantom V Foldのディスプレイは「フラッグシップデュアルスクリーン」と銘打って、いずれも高い性能を謳います。

 メインディスプレイの大きさは7.85インチでもちろん有機EL。解像度は2000×2296、アスペクト比は独特な8:7であり、主に4:3のiPadシリーズよりさらに正方形に近いフォルム。

 カバーディスプレイは6.42インチ、解像度はFHD+(21:9)の1080×2500で、縦長になりがちなフォルダブルスマホのカバーディスプレイとしては、しっかりアスペクト比を抑えられている印象です。

 いずれのディスプレイもリフレッシュレート120Hzに対応するほか、GSMArenaのハンズオンレビューでは画面の更新が発生していないときにいずれのディスプレイでも10Hzまで抑えられているのが分かります。最大輝度は1100nits、強化ガラスはGorilla Glass Victusを採用。10億色の色表示に対応しています。

デザイン

 先のディスプレイの項にも関連しますが、Phantom V Foldの本体サイズはGalaxy Z Fold4よりひとまわり大きい程度。重量は299gとZ Fold4の266gから比べて若干重くなっていますが、これ以上に画面の大きいVivo X Fold+などは311gであるため、まあ妥当な範囲に収まっているといえるでしょう。

 本体色はブラックとホワイトの二色。リサイクルプラスチックを用いて、すりガラスのような独特な質感を表現しています。

 背面カメラは円形カメラバンプの中にiPhone 11 Pro以降のモデルを彷彿とさせる形で3眼が収められています。格納式ズームレンズを備える伝音のハイエンドスマホ「Phantom X2 Pro」は恐ろしく奇抜でいびつな形状だっただけに、まだ無難なデザインに収まっていて内心ホッとしました。

カメラ

 カメラはなかなかにハイスペックで、メインカメラが5000万画素のセンサーサイズ1/1.3型、2倍ポートレートが5000万画素、超広角が1300万画素という構成。Galaxy Z Fold4のように、一般に折り畳みスマホのカメラ性能はサイズの制限などを理由に抑えめにし、センサーサイズの小さいカメラを搭載することが多いのですが、ここで1/1.3型と比較的大型なセンサーを搭載したのは感心します。

 インカメラはメインディスプレイ側が1600万画素、カバーディスプレイ側が3200万画素。メインディスプレイのインカメラについては各社とも「画面下カメラを採用」だとか「そもそも搭載しない」など、視聴体験を損なわないように対策をしていますが、Phantom V Foldでは特にひねらずパンチホール式。

パフォーマンス

 SoCはDimensity 9000+を採用。型落ちではありますが十分高い性能と電力効率が期待できます。メモリはLPDDR5Xの12GB、ストレージは256/512GB。

 プリインストールOSはAndroid 13をベースとしたHiOS 13 Fold。折りたたみスマートフォンへの最適化を謳います。また、一本の指での画面分割や画像のドラッグ&ドロップ、大画面を生かしてナビ的に使う運転モードなどを備えます。

ハードウェア

 バッテリーは5000mAh。45Wの急速充電に対応し、15分以内に40%まで、55分で満充電をアピールします。

 ステレオスピーカーを搭載しますが、気になるのはその配置。メインディスプレイのインカメラがついていない側に集中しているため、縦持ち時は左側からしか音が聞こえないことになりかねず、一概に体験が良いのかどうかは少し怪しいところもありそう。

 このほか、電源ボタン統合型の指紋認証を備え、NFCに対応、またアフリカを根城とする伝音らしくFMラジオに対応します。

価格

 伝音はこの機種に限らず、公式サイト上に本体価格を掲示していませんが、GSMArenaによれば1030ユーロ(14万9000円)からであるとのこと。Galaxy Z Fold4は20万円を超えますし、それ以外の中華系メーカーのフォルダブルスマホは中国で安くても18万円台からで、ここまで安い機種はありませんでした。

 伝音はレッドオーシャンの中国に手をつけず、アフリカで「チョコレート美肌撮影」や頻発する停電に対処するための「ミサイル充電」など、現地のニーズに合った機能を搭載したスマートフォンを販売している企業。その性質上、今なおガラパゴス市場と化している日本に参入する可能性はほぼ0に等しいですが、折り畳みスマホ各メーカーがこれに触発されて低価格競争を起こしてほしいところです。

OS HiOS 13 Fold(Android 13)
SoC Dimensity 9000+
メモリ 12GB
容量 256/512GB
画面 メイン:
7.85型 (2000×2296) 7:8
120Hz,10億色,1100nits
サブ:
6.42型 (1080×2550) 21:9
120Hz,10億色,1100nits
カメラ 5000万+5000万ポートレート+1300万超広角
インカメラ 3200万画素+1600万画素
電池 5000mAh
45W
寸法 折りたたみ時:159.4 x 140.4 x 6.9 mm
展開時:159.4 x 72 x 14.2-14.5 mm
299g
その他 NFC、FMラジオ、側面指紋認証
すまほん!!を購読しませんか?

Twitterでも最新更新を配信・通知しています

フォローする 再度表示しない