Appleの開発者向けイベントWWDCが、現地時間6月5日(日本時間6月6日)から開催されます。
前回(2022年)に続き、今回も基本的にはオンライン開催ですが、初日は現地で事前申し込み制のオフラインイベントも実施。コロナ禍で自粛されていた現地開催の動きが、少しずつ拡大しつつあるようです。
WWDCの基調講演では、各OSのメジャーアップデートについて発表されることが通例となっていますが、今回注目したいのは開発が噂されるXRヘッドセット関連の発表があるかどうか。
5月23日現在、発表の有無については著名リーカーの間でも意見が分かれており、確実に出るという状態でもなさそうです。でも、ファンとしては期待したいですよね。
Because Apple isn’t very optimistic about the AR/MR headset announcement recreating the astounding “iPhone moment,” the mass production schedule for assembly has been pushed back by another 1-2 months to mid-to-late 3Q23. The delay also adds uncertainty to whether the new device…
— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) March 30, 2023
筆者は複数のリーカーの発言なども踏まえ、以下のように推測しています。
- XRヘッドセットのOS(「xrOS」)は発表される
- XRヘッドセット本体の製品版は発表されず、開発者向けハードウェアが先行公開される。
開発者向けプロトタイプについては、MacのCPUをIntel系からARM系(「Apple Silicon」)に切り替えた際の流れが参考になります。
当時のAppleは、Apple Siliconの発表後すぐに製品版チップ(「M1」)を投入せず、Mac miniに同じARM系チップの「A12Z」を搭載した開発者向けハードウェアを用意。希望する開発者に貸し出すことで、仕組みの異なるIntel系からARM系への移行がスムーズになるよう工夫していました。
今回のXRヘッドセットについても、従来のApple製品にはない新しいジャンルとなるため、製品版の前に開発者向けハードウェアを用意してくることは十分考えられるでしょう。
2023年現在、いまいち波に乗り切れていない感もあるXRヘッドセット市場にビッグウェーブを起こせるのか。Appleの発表が楽しみです。