弊誌はアフィリエイト広告を利用しています。

フルカラーで独立型ARグラス!「INMO AIR3」予約販売ページ公開

 INMO社は、9月7日の「IFA 2025」において、ARグラス「INMO AIR3」を発表しました。

 INMO公式ストアでは、予約販売ページを公開しており、販売価格は999ドル(約15万5000円)、通常価格は1099ドル(約17万円)、Kickstarter向けの早期購入者限定価格を899ドル(約14万円)と案内しています。現状は予約購入になり、発送開始時期を2026年1月としています。

 本製品は、本体側にプロセッサとバッテリーを内蔵しているので、スマートフォンやPCにケーブルでの接続が不要な、グラス単独で動作するスタンドアローン型のデバイスです。

 プロセッサにはQualcommのSnapdragonプラットフォーム(ウェアラブル向け8コア)を搭載。内蔵ストレージは128GB、実行メモリは8GB。通信機能については、Wi-Fi 6およびBluetooth 5.3に対応。

 ソフトウェア面でもAndroid14ベースのOSを採用しており、グラス単体でアプリケーションを実行できます。アプリの配信については、公式サイト上でGoogle PlayとINMO側ストアのアイコンを併記で示しています。

 表示性能に関しては、INMOの公式仕様ページによると、ディスプレイにはソニー製のマイクロOLEDを採用し、導波路(ウェーブガイド)技術を組み合わせることで、解像度フルHD(1920 × 1080)の映像表示を実現しているとのことです。  

 前モデルのINMO Air2は、片目あたりの解像度が640 × 400と低く、細かい文字の視認性に課題がありましたが、INMO AIR3では画素数が約8倍の密度に向上しました。これにより、ブラウザのテキストや動画の字幕などが鮮明に表示されることが期待できます。

また、画面の広さを示す視野角(FOV)についても改善が見えます。INMO Air2の視野角は26度でしたが、INMO AIR3では36度まで拡大。この数値は、XREALなどの有線接続型ARグラスが持つ46度前後の視野角には及びませんが、バッテリーやプロセッサを全て内蔵するスタンドアローン型としては、メニュー画面の端が見切れるストレスや窮屈さが大幅に軽減されています。

 カメラ機能についても強化が図られており、Iフロントには1600万画素のカメラを搭載し、120°の超広角レンズで撮影できるとしています。 このカタログ上の画素数だけ見ると、一昔前のスマートフォンのカメラと同等かそれ以上くらいのスペックです。これにより、スマホを取り出すことなく、本機単体で、見たままの景色を写真や動画として記録する一人称視点(POV)での撮影が可能です。  

 また、公式仕様ページでは、「ビデオ撮影は最大1時間」とあるので、長時間の撮影の際は外部給電が必須になりそうなのが残念ポイントです。

 また、このカメラは撮影だけでなく、空間認識やハンドトラッキング、目の前の文字を認識して翻訳するAI機能の入力デバイスとしても重用することになります。

 操作系に関しては、付属のリングコントローラーやツル部分のタッチセンサーに加え、簡易的なハンドトラッキングや音声操作にも対応。 これらの機能により、ハンズフリーでの操作性を確保しつつ、外出先や移動中でも直感的にデバイスをコントロール可能と謳います。

 バッテリーは、公式スペックページで660mAh、動画視聴は最大1.5時間の目安を示しています。前モデルのINMO Air2はバッテリー500mAhで、SlashGearのテストでは1回の充電で約75〜120分だったと報じています。メーカー公称と実測のため単純比較はできませんが、バッテリー持ちに関してはほとんど進化は見られません。むしろ、高解像度化による消費電力増加の影響がうかがえます。長時間の連続視聴ではモバイルバッテリーによる外部給電を使わざるを得ないでしょう。

 このバッテリー持ちの悪さは、完全ワイヤレスという利便性とのトレードオフの結果ではありますが、この点に関してスタンドアローンのメリットが薄れると言わざるを得ません。今後の開発において優先的に取り組むべき課題といえます。

 また、重量は約135gと、一般的なメガネや有線タイプのARグラスと比較して重いため、装着感には賛否両論の個人差が出ると思われます。

 日本国内向けの展開については、INMO公式サイトにて日本語ページが公開されています。公式サイト上でメーカー希望小売価格が1099ドル(約17万円)と表示されており、強気な価格設定になっています。

 しかし、前モデルの「INMO Air2」の売上を見ても、世界と日本を合わせても初期ロットは数百台〜千台規模であることから、一部のコアなガジェット愛好家に向けた、非常にニッチな製品としての展開が見込まれます。

今後、独自路線の開発でどのようにアーリーアダプター層に訴求していくのか、INMOシリーズの動向に注視したいです。

  仕様
製品名 INMO AIR3
モデル名 IMA301
ディスプレイ Sony製 Micro-OLED / 導波路方式
解像度 1920 × 1080(フルHD)
視野角(FOV) 対角36度
OS Android
カメラ 1600万画素
通信 Wi-Fi, Bluetooth 5.3
バッテリー 660mAh
重量 約135g
価格 メーカー希望小売価格:1099ドル(約17万円)、Kickstarter向け早期購入者限定価格:899ドル(約14万円)
  INMO Air2 INMO Air3
解像度 640×400(SlashGear) 1920×1080(INMO)
視野角(FOV) 26度(INMO) 36度(INMO)
プロセッサ 4コア1.8GHz(INMO/SlashGear) Snapdragon 8コア(INMO)
RAM/ストレージ 2GB/32GB(SlashGear) 8GB/128GB(INMO)
OS IMOS 2.0(INMO) Android 14ベース(INMO)
バッテリー 500mAh(SlashGear) 660mAh(INMO)
動画視聴の目安 約75〜120分(SlashGearのテスト) 最大1.5時間(INMO)
詳しく読む
すまほん!!を購読しませんか?

Twitterでも最新更新を配信・通知しています

フォローする 再度表示しない