
中国ドローン大手のDJIが、米連邦通信委員会(FCC)を相手取り、新型ドローンなどの米国向け輸入を事実上阻む措置の無効化を求め、米連邦控訴裁判所(第9巡回区)に申立てました。The Vergeが伝えています。
FCCは2025年12月22日(公表日)、国外で製造された無人航空機(UAS)とその重要部品を「カバードリスト」に追加すると発表しました。FY2025国防権限法(NDAA)第1709条が挙げる機器・サービスも対象に加わり、DJIやAutel Roboticsの関連機器も範囲に入ります。
カバードリストに載った新規の機器はFCCの機器認証を取得できなくなり、原則として新モデルの輸入・販売が困難になります。ただし国防総省や国土安全保障省が個別にリスクなしと判断した場合などは例外になるとのことです。一方、すでにFCC認証を取得済みの既存モデルについては、引き続き販売・使用が可能だとFCCは説明しています。
これに対しSZ DJI Technology Co., Ltd.(DJI)とDJI Service LLCは2026年2月20日付で、第9巡回区に申立書を提出しました。FCCが法定権限を越えたこと、必要な手続きを踏まなかったこと、合衆国憲法修正第5条の適正手続き(デュー・プロセス)に反することなどを主張しています。
DJIは声明で、政府に繰り返し関与を求めてきたにもかかわらず、懸念事項に対して情報を提供し反論する機会を一度も与えてもらえなかったと訴えています。FCCが同社製品について具体的な安全保障上の脅威を示していない点も問題視しているようです。
DJIはNDAAで想定された安全保障上のレビュー(監査)についても、期限の2025年12月23日までに十分な検討が進まないまま結論に至ったと批判してきました。Reutersによると、DJIは期限延長や迅速な審査を求めていたといいます。
規制の影響は広範囲に及ぶ見通しです。Reutersによると、DJIは米国の商業用ドローンで「過半」を販売しているとされます。同社は書簡で、ドローンプログラムを運用する全米1800超の州・地方の法執行機関や緊急対応機関のうち80%超がDJI技術を使っているとも述べています。映像制作者向けメディアなどでは、新モデルが入りにくくなるおそれがあります。




















