中国のEmdoorVR社は、ハンドトラッキング領域の大御所Ultraleapとの提携を発表。Ultraleapの技術を搭載したMRデバイスの「リファレンスデザイン(デバイス)」を公開しました。
Ultraleapは、10年以上MRやVRデバイス向けのハンドトラッキング技術の研究を手掛ける企業で、VR/ARデバイスの「Lynx R-1」などが同社の技術を実装しています。
「リファレンスデザイン」は、他の企業が開発の参考にするためのデバイスや機器の総称。今回のデバイスの場合は、ハンドトラッキングを搭載しつつセンサー類を最低限に抑え、コストを削減することが目標の可能性があります。
細かいスペックが気になるところですが、残念ながら現時点ではその辺の情報公開は無し。見た目的には、前面の大きなカメラらしきパーツとMeta Quest Pro風のおでこパッドが特徴的ですね。
EmdoorVR社でCEOを務めるRichard Shi氏は、「リファレンスデバイス」の公開について以下のようにコメントしました。
MRデバイス用「リファレンスデバイス」のため、Ultraleap社と提携できることに興奮しています。
こういったデバイスが、ハンドトラッキングを標準搭載する時代がもうすぐ到来します。Ultraleap社はハンドトラッキング技術の世界的リーディング企業であり、「リファレンスデバイス」に同社のハンドトラッキング技術を搭載することは極めて重要と考えています。
なお、Ultraleap社の技術を搭載した「リファレンスデバイス」を発表したのは、EmdoorVR社が初ではありません。
2024年1月、半導体大手のクアルコム(Qualcomm)はGoertekと提携して開発した「リファレンスMRデバイス」をお披露目。
こちらは新型SoC「Snapdragon XR2+ Gen 2」を搭載するという代物。サムスンが開発中と噂の新MRデバイスの仕様を一部反映している可能性があると話題です。