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Google Pixel 9 Pro レビュー。価格不相応、買ってはいけないXL

 Googleの新しいハイエンドモデル「Pixel 9 Pro」を購入し2週間ほど使ってみたのでレビューします。また、最上位モデルの「Pixel 9 Pro XL」も合わせてご紹介します。

Google Pixel 9 Proの特徴をおさらい

  • SoCに「Google Tensor G4」を搭載
  • 光学5倍望遠を含む3眼構成
  • 6.3型有機EL「Actuaディスプレイ」搭載
  • バッテリー容量派4700mAh、27W急速充電対応
  • 超音波式の指紋認証
  • 新しいAI機能が使用可能
  • 15万9900円〜

高級感は増したが、宣伝文句に偽りあり

 前モデルからデザイン変更されたPixel 9 Pro。カメラユニットがスッキリまとまり、表面はつや消しマットな質感になっています。より高級感が増した印象で、個人的にはこの変更はGOODです。

 カメラユニットの構成は、左から超広角・メイン・ペリスコープ望遠。温度計センサーが搭載されており、体温測定に対応しているようですがまだ海外でしか利用できません。サイドフレームは鏡面仕上げ。小キズが目立ちやすくなるので個人的には好きではありません。

 ボタン周りはいつも疑問に思うのですが、電源と音量ボタンの位置が他のスマホと逆。なので押し間違いが発生します。日本人の手の大きさ的に、電源ボタンに手が届きにくいのもあるように感じます。

 最上位モデルのPixel 9 Pro XLと並べてみました。ProとPro XLではサイズ、価格、バッテリー容量が違います。6.8型と最近のスマホの中でもかなり大型なサイズ感。

 Pro無印は公式サイトでは「コンパクト」と表記されています。コンパクトの定義が年々変わっている気がします。個人的に6.3インチで幅72mmはコンパクトスマホではないと考えており、宣伝文句に嘘偽りがあります。

性能は「どこが最新高級ハイエンド?」

 Pixel 9 Proは「Google Tensor G4」というSoCを搭載しています。以下、ベンチマークアプリでのスコアです。

  • Antutuベンチマーク(V10.2.7):103万344点
  • GeekBench 6 CPU : Single-1930 Multi-4409
  • GeekBench 6 GPU : 6572

 前世代のTensor G3とあまり変わらないスコアで、ミドル帯の性能でした。他社の最新機種では軒並み190〜200万点は行きますが、Pixel 9 Proは5〜6割程度のスコアしか出ません。最上位のPixel 9 Pro XLでもスコアは変わりませんから、価格を考えるとかなり残念な結果でした。

左から1回目、2回目

 とはいえ、ここ最近のPixelシリーズはAIやGoogleサービスによるユーザー体験を重視し、GeminiなどのAI機能を満足に使うためのNPU強化や発熱対策など、どれだけ普段使いにおいて快適に使えるかを大事にしているといった言い訳をしていますので、「ゴリゴリの3Dゲームを快適にプレイしたい」といった考えなら他の機種を検討すべきかもしれません。

 Pixel 9 Proで「原神」を30分ほど最高画質、60FPSでプレイしてみました。特に引っかかりや急にフレームレートが落ちると行ったことはありません。ただ、常時60FPSに張り付くわけではないし、プレイ中の発熱が激しいので「快適」とは言い難いですね。これまでのPixelシリーズと同じく価格未満のパフォーマンスというのが正直な感想でした。

 Pixel 9シリーズにはAIを利用した写真撮影機能や画像生成機能が搭載されています。ただ、新しいAI機能は日本語に対応していなく、言語設定を英語にすることで使用可能。

 「Pixel Studio」というAI画像生成機能を使ってみましたが、日本語でのプロンプト入力には対応していません。ImageFXやMidjournyなど、有名な画像生成サービスは色々ありますが、Pixel Studioが抜きん出ているポイントは特になく、目新しさだけで利用してその後は使わなくなりそうです。

良好なカメラ性能

 Pixel 9 Proのカメラは広角・超広角・望遠の3眼構成。広角のみ5000万画素でそれ以外は4800万画素です。

 AIによる補正もあり、昼間の写りは彩度がくっきり表現されたきれいな色合いです。

 ズーム性能は10倍までなら違和感なく撮れます。30倍辺りだとモヤっと粗くなります。

 夜景モードで撮影すれば明るくはっきりとした写真に仕上げてくれます。超広角でもノイジーになりません。

超広角

良くない電池持ち

 Pixel 9 Proのバッテリー容量は4700mAhで、Pro XLだと5060mAhです。

 数値上は大容量ですが、どちらのモデルでもバッテリー持ちはあまり良くないです。Pixel 9 Pro XLの場合、9時前に家を出て行き帰りの電車でそれぞれ40分ほどYouTubeを使用、昼間はカメラ検証や軽めのゲーム、ブラウジングをして22時頃には残量35%ほどでした。Pixel 9 Proだと30%を切る結果に。

 27W急速充電に対応しているので、30分で半分以上回復できます。Pixel 9 Pro XLでは37Wなのでもう少し速く充電できますね。

 ディスプレイはLPTOに対応しており、1Hz~120Hzで駆動します。最大輝度2000、ピーク輝度は3000とかなり明るいディスプレイ。実際に屋外で使ってみるとくっきりはっきり視認できます。スペック上は高く見えますが、手持ちのiPhone 15 Proと比べてそこまで差があるわけでないですね。

 本作より超音波式の指紋認証に対応しました。濡れた手でも反応するし、認証速度も爆速で使いやすいです。ガラスフィルムを貼ると認証精度が極端に悪くなるみたいですが、Spigenのガラスフィルムであれば使えるようでした。

Pixel 9 Pro / Pro XLの諸元表

モデル Pixel 9 Pixel 9 Pro Pixel 9 Pro XL
OS Android 14
(Android 15へのアップグレード予定)
SoC Google Tensor G4
メモリ 12GB 16GB
容量 128 / 256GB 128/256/512GB
画面 6.3型 OLED (FHD+), 120Hz, 2700ニト 6.3型 Super Actua LTPO (1280×2856), 1-120Hz, 3000ニト 6.8型 Super Actua LTPO (1344×2992), 1-120Hz, 3000ニト
メインカメラ 5000万画素
超広角カメラ 4800万画素 
望遠カメラ 4800万画素 (5倍光学ズーム)
インカメラ 1050万画素 4200万画素
電池 4700mAh 5060mAh
充電 45W有線充電(30分で70%)
寸法 高さ: 152.8 mm
幅: 72 mm
厚さ: 8.5 mm
高さ: 152.8 mm
幅: 72 mm
厚さ: 8.5 mm
高さ: 162.8 mm
幅: 76.6 mm
厚さ: 8.5 mm
その他 IP68防水防塵、超音波式指紋センサー、Gorilla Glass Victus 2

総評

 Pixel 9 Pro XLに関しては定価約18万円で、とても性能に見合った価格ではないため積極的に推奨できる機種ではありません。特にゲーマーにはコスパ最悪なので買うべきではありません。

 ストアクレジットの値引きと下取りを活用して、ようやく初めて検討候補に上がってくるでしょう。フリマアプリではPixel 9 Pro / Pro XL両者とも新品が12〜13万円で取引されており、最近になっては12万円以下でも売れにくい始末です。

 約18万円のPixel 9 Pro XLは、本来の価値は12万円ほどしかないのだと思うと、Pixel 9 ProとPro XLを発売日に定価で買った筆者は、とても悲しく感じています。

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