
REDMAGIC 11 Proを代理店のFastlaneよりお借りしましたのでレビューします。
まず目を引くのはツルッツルな背面。Galaxy S25 Ultraみたいなカメラ配置なのに、実際に触ってみると一切の突起が無いことが、一瞬だけ違和感を感じさせます。背面ツルツル、画面ももちろんツルツル。ポケットの中でスマホをまさぐったときにどちらが画面側か分かりません。

そして画面側。UDCやベゼルの狭さによって余計な情報を一切排し、シンプルながら非常に美しいデザインにまとめられています。普段使いでは、意識してカメラを探さなければまず見つけることは不可能。

もちろん最大の魅力は、搭載するSoCと数々の冷却装備による性能の高さ。Snapdragon 8 Elite Gen 5を搭載しています。Geekbench 6スコアとAnTuTuベンチマーク(v11)のスコアは以下の通り。
なお、AnTuTuやGeekbenchを起動するだけで、勝手にファンと水冷ポンプがありえん勢いで稼働するのはご愛嬌。どれだけ高いスコアを叩き出せるかというゲームみたいなもんですからね。
ゲームをプレイしてみます。筆者がプレイしていたゼンレスゾーンゼロはスマホ版にて60fpsまでしか対応していませんでしたが、本体側のフレーム補間にて120fpsへ倍化可能。これに加えてすべての画質項目を高にしても戦闘シーン中で120fpsを維持できています。

ところで、本体背面がフラットで机においても引っ掛かりがないことは美点であり、それを有効活用できるゲームと言えば真っ先に音ゲーを思いつきますが、実際試してみたところ案外便利でもありませんでした。机の上において遊ぶゲームがタイプの音ゲーであれば、もちろんフラットなのはありがたい……と思いこんでしまうものの、大きな落とし穴が。
それは、どんなスマホだろうがケースなしでは机の上で圧倒的に滑りやすいなか、カメラの出っ張りがない本機はより顕著であるという点。机に置いて遊ぶ音ゲーであるなら、滑ってブレないように滑り止め対策が必須。
滑り止めシートがあれば最高で、なくともスマホケースやカバーがその代用となりますが、もともと230gという大艦巨砲主義な本体にケースをつけると、さらにデカく重たくなってしまします。
そしてケースを装着すると、本機の魅力である美観を大きく損なってしまいます。循環する気泡、フラットなカメラ、細かい装飾のなされた内部のプレート。そういったものがすべて見えづらくなってしまう。デザインに凝ったゲーミングスマホと音ゲーは、案外相性が悪いという結論に至りました。というわけで、音ゲーだけやりたい音ゲーマーには、滑り止めシートを常時持ち運ぶ運用をやり切れる覚悟がなければお勧めできません。
バッテリーは7500mAh。最近の一般的なAndroidスマートフォンの1.5倍、iPhone 17 Airでも2.5倍、iPhone 13 miniなら3倍のドデカ容量であり、先代REDMAGIC 10 Proと比較して450mAh増加しています。もちろん、そのバッテリー持ちは強力にゲームプレイをサポートしてくれます。
また有線では80Wの急速充電に対応し、もはや当然かのようにバイパス充電に対応。充電せずに本体に直接給電できます。また、充電中に冷却ファンを回して効率的に充電できる機能も搭載。
バッテリーのデカさは、日常使いにおいてもその威力を遺憾なく発揮しています。メイン機ならみるみるうちに残量を減らし熱を持つゲームでも、案外重たいX(Twitter)も涼しい顔でこなし、残量表示はなかなか減りません。
本体内部の冷却ファンは画面左側から吸気し、カメラの近くに備えられたファンによって右側から排気します。今世代からなんとIPX8等級の防水に対応。ネガを着実に潰してきています。ちなみにファンは全力稼働時はそれなりにうるさく、小型ファンが勢いよく回るため高めの駆動音が鳴り響きますが、イヤホンあるいはスピーカーで十分かき消すことができます。
さらに今回より新しく水冷機構を搭載。業界初をアピールします。REDMAGIC 11 ProがアピールするのはゲーミングPCなどで使われるようなポンプで液体を循環させる方式であり、金属内に液体が封入され、液体の温度によって自然に循環するVCとは似て非なります。スマホでゲームをするのにここまでする時代になりました。本体下部をくまなく循環することによって、主にバッテリーの熱を逃すことができます。

REDMAGIC 11 Pro+(中国版)の分解動画より引用
出展: Kingmi Mobile
流れが分かるように敢えて気泡が封印されており、水冷ポンプ稼働時には細かで不揃いな気泡がゆったりと循環するのがお気に入り。からくりというかピタゴラスイッチというか、延々と見ていたくなる引力があります。
そして日本版では先代に引き続いてFeliCaに対応。貸与機は国際版であるため確認はできません。ただし、日本版ではFeliCa/おサイフケータイに対応するかわりに、国際市場版で搭載されていたREDMAGICロゴが点灯する機能がオミットされているようです。

ここだけの話、先代モデルはREDMAGIC 「10」 Proだったからか、ローマ数字でXの表記をしていましたが、これがツイ廃だらけの日本人にとってはX(旧Twitter)以外の何物にも見えないところでした。今回は無難に(?)REDMAGICロゴにしてくれた点は有難いですね。

REDMAGIC 10 Pro
カメラは1/1.55型5000万画素の広角と、1/2.88型5000万画素の超広角、そしておまけの200万画素マクロ。広角+マクロだった先代モデルから、まともな超広角が増えました。広角カメラの映りはそれなり。日常使いでは十分ではないでしょうか。

広角の風景画。ぱっと見は特に気にならない画質ですし、特に何も考えず撮っても悪くない印象です。

新横浜のラーメン博物館です。天井が低い個所もあり妙に圧迫感はありつつも、雑多な昭和の世界観を展開しているのは好きです。

今世代から超広角も搭載。こちらも、特に不満なく利用できる性能です。

なお本機ではついに、電源ボタン2度押しからのカメラアプリ起動にしれっと対応。人によっては必須級の機能ですので、ここの対応は評価すべきでしょう。
……と思ったのもつかの間、ファームウェアアップデートでサイレント修正され、電源ボタン二度押しでカメラが起動しなくなってしまいました。
この件について日本における代理店のFastlane Japanに取材したところ、REDMAGIC開発チームより「『誤操作を誘発してしまう』というユーザーからのフィードバックに基づいた仕様である」という旨の回答があったとのこと。
スピーカーの最大音量はかなり大きく、シャワーの音にかき消されることなく聞き取れます。防水がついたことで風呂場にも持ち込める端末になりました。これまでもゲーミングスマホで完全防水モデルは存在しましたが、それはあくまでファンを内蔵しないモデルだったため。この見た目でIPX8等級の完全防水なのが信じられません。容赦なくシャワーをかけてもなんのその。

とはいえIPX8等級は、新品の端末で真水に一定時間つけるテストにすぎません。経年劣化や塩を含む海水、入浴剤や温泉成分入りのお風呂に高温高圧でのサウナなどでの利用は想定されていないだけに、そういった箇所で使うのは自己責任。
これほどの高価格デバイス、それも貸与品を風呂に持ち込むのは躊躇いましたが、2週間ほど毎日風呂に持ち込んでも、当然壊れることはありませんでした。一つ難点を上げると、濡れた手、濡れた画面でも操作できるウェットタッチ機能の処理が弱いのか、ほかのデバイスよりもタップが反応しない・しづらい場面が多かった印象です。
何が困るかと言えば、ショート動画やゲームのプレイ中。風呂でだらだらソシャゲ周回できるのは革命的ですが、やはりシャワー浴びるなりなんなりで指は濡れますし、水滴が跳ね返って画面につくことも。そういったときの操作感度が、私が使ってきた端末より明らかに悪いというのは感じました。
先代モデルで指摘されていたネガをしっかり潰しつつ、処理性能や冷却性能を着実に向上。さらにはIPX8等級の防水にまで対応。まさにRedmagic 10 Proから正統進化を遂げたモデルとなっていました。
防水までついてしまったことで、もはや「ゲーミングスマホ」という製品のハードウェアとしてはこれ以上を想像できない至高の領域にまで到達してしまったように思います。
一部純正・プリインアプリの日本語翻訳に目をつぶれば、ソフトウェア面でも豊富な機能を搭載しており楽しい端末になっています。とにかくストレスフリーにゲームを遊びたいユーザーにとっては魅力的な選択肢となるでしょう。






















