値上げプランの発表会かと思った。
2025年9月30日、楽天モバイルは回線の新戦略の発表会を東京都内で開催しました。
楽天モバイル新規参入から5年。無制限で値段を気にせずネットをどこでもつながることを目標に、サービスを目標にサービスを開始。
楽天モバイルの参入によって日本の携帯料金は下がったものの、2025年は携帯料金も上昇。物価高は続くとの認識を披露。携帯業界値上げの要因としては調達コストや人件費の高騰、極端な円安など。
では楽天モバイルも値上げ、という発表かと思いきや、まさかの「低価格継続宣言」。他社の相次ぐ値上げには追従しない方針を示しました。
なぜそのような低価格を継続できるのか。楽天モバイルは仮想化、ORAN、AIを挙げます。特に完全仮想化でソフトウェア処理することにより、より安いハードを選択することができるため、コストを低価格に抑えることが可能だからだといいます。
価格据え置きの狙いについて、国から事業認可されて低価格サービス提供の期待に応えるため、また仮想化による機器コスト低減での優位性、AI導入によって電気消費量2割削減に成功といった3点が大きな理由だと三木谷氏は説明します。
携帯料金の他社の値上げの流れに対して不満が高まっていることについては、東京の携帯料金は8000円だったのが参入後に競争が起きて3000円に。4人家族だと2万円、1年だと24万円下がるという大きな影響で、日本にとって良いことだったと総括。他社も努力していると認識。物価に比べれば通信料金が多少上がっていくのは致し方ないが、後発キャリアなので頑張っていくとしました。
価格を上げてデフレ脱却のほうが日本経済に良いのではとの質問に対しては、今回のインフレは適切な形で値段が上がっていくデマンドプルインフレではなく、円安による輸入価格高騰のコストプッシュインフレと若干の労働力不足によるものであるとの見方を三木谷氏は示しました。
今このタイミングで据え置きと宣言した狙いを改めて問われると、普通で言えば値上げのタイミングで、色んな人から一様に「値上げするのか」と訊かれていたため。やせ我慢ではなく技術の裏付けがあり、これから基地局も増やしていく、携帯市場民主化への賛同が得られれば良いと三木谷会長は答えました。