
SNSの技術でOS丸ごと再発明。
Blueskyを支えるAT Protocolは、分散型のソーシャルアプリを支える標準として知られてきました。しかしその射程は、ソーシャルメディアの枠にとどまりません。AT Protocolの上にデスクトップ風の環境を築こうというプロジェクト「Aether OS」が登場しました。The Vergeが伝えています。
「Aether OS」は、ブラウザ上で動作するデスクトップ環境です。ユーザーはBlueskyアカウントで認証し、AT Protocol上の公開レコードと結びついた形で、ブラウザ内のコンピューティング環境を利用できます。Aether OS側も、自らをAT Protocolにネイティブに構築されたWeb OSとして紹介しています。
搭載アプリは40超で、The Vergeは42種類と伝えています。テキストエディタやタスク管理に加え、チップチューン向けのトラッカー、DAW、ビデオエディタまで備えます。ソーシャル系のアプリも含まれており、見た目は映画「マトリックス」を思わせるサイバーパンク調です。
ただし、現時点ではアルファ版で荒削り。ドキュメントがほぼ存在しないそうです。最も注意すべき点は、現状では保存データに暗号化や権限制御がなく、保存した内容が公開で見える前提になっていることです。機密情報の保存は避ける必要があります。
AT Protocolは、Blueskyの文書によれば「public conversation」のための標準であり、ソーシャルアプリ向けのオープンソースの枠組みです。ユーザーのアイデンティティやデータに共通形式を与え、アプリ間の相互運用とアカウントの可搬性を実現することを目指しています。
そう考えると、Aether OSはAT Protocolの用途をSNSから周辺ツールや制作環境へ押し広げようとする試みだといえます。AT Protocolが持つアイデンティティ、データ、相互運用の仕組みを、ソーシャル以外の体験にまで広げられるのかを試しているわけです。異色の実験ですね。




















