米メディアTHE WALL STREETT JOURNALは、Tizen OS搭載スマートフォンをロシアおよびインド市場に投入すると報じました。これらの新興市場は消費者が特定のOSへの強い拘りを見せていないことから、第三のOSとも呼ばれているTizenの入り込む余地があると考えられているものと思われます。今後数週間以内に、モスクワでTizen搭載機の正式発表が行われる見通し。
英ロイター通信は、SAMSUNGがTizen搭載スマートフォンを2機種開発していると報じています。ハイエンドモデルをQ2の終わり頃に投入し、その後ミッドレンジモデルを投入するとされています。
Tizen OSは、SAMSUNGが主導して開発しているモバイルOSです。SAMSUNGはTizen OSをGALAXY Gear 2に搭載しているほか、テレビに組み込むことを計画しています。
仏オレンジ、スペインのテレフォニカがTizen搭載機を投入すると伝えられていましたが、あまりいい動きは伝えられていません。NTT docomoもTizen搭載のSAMSUNG製SC-03Fを投入予定でしたが、こちらもキャンセルとなり、SC-03Fは欠番となっています。
NTT docomoからのTize投入の音沙汰はなく、一方でKDDIがTizen搭載のGALAXY Gear 2を正式発表しているという、不思議な状況が生まれています。開発と普及を担うTizen Associationの参加企業には、NTT docomoが名を連ねています。
既にiPhoneとAndroidスマホが支配的な先進国市場において、Tizenは入り込む余地が狭いため、iOSとAndroidの及んでいない、新興市場(インド・ロシア等)やスマートフォン以外のデバイスにターゲットをフォーカスし直したとすれば、SAMSUNGの判断は正しいのではないかと思います。Tizenが当面の間意識すべき競合は、Firefox OSあたりが妥当でしょう。