カンターが発表した、各国のスマートフォン販売シェアによると、iPhoneの販売シェアが日本、米国、オーストラリアで40%を突破しました。
8~10月のiPhone販売シェアで、日本は48%、米国は41.5%、オーストラリアは40.4%と高い数値を見せています。イギリスでも前期より10%増の39.5%を記録しており、世界的に伸びています。
これまでiPhoneの販売シェアは、日本以外ではAndroidを大きく下回っていました。大画面化したiPhone 6 / 6 Plusの投入を機に、世界全体でiPhoneの販売シェアが好調であることが伺えます。
ただし、日本での8~10月の販売シェアにおいて、Androidも48.1%へとシェアを拡大しており、iPhoneとほぼ同率で並んでいることにも注意する必要があります。世界的にiPhoneが好調となる中、日本市場においてのみ、iPhoneシェアの成長率がマイナス13.1%となっています。
これは画面サイズの小さいiPhoneが人気であるという見方もできますし、前期の61.1%の販売シェアが高すぎたとも言えます。キャリアが現金付きで投げ売りしていたというのも一因と思われますが、iPhone販売シェアは8月よりも9月のほうが上向いています。9月はiPhone 6 / 6 Plusが登場した月です。新機種が売れているとも言えますし、新機種登場で旧機種の安売りが復活しているという事情もあり、複合的な要因であると言えるでしょう。
いずれにしても世界全体で見ればiPhoneの販売シェアが伸びたことは間違いなく、また一方で、Windows Phoneの存在感が薄れつつあるのも事実です。OEMメーカーへの配慮が遅れ、Nokiaのスマホ事業買収により、自社製品への搭載が主になりつつあるMicrosoftのWindows Phone。Appleはソフトウェア・ハードウェアを垂直統合で手がけていますが、PCの世界とスマートフォンの世界では、MicrosoftとAppleの立場が完全に逆転しているのも面白いところです。