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家電量販店販売データから読む。国内スマートフォン販売動向

スマートフォン国内販売台数ランキング

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 いよいよ登場した新型iPhone。世間の話題をかっさらっていますが、はてさて、国内の販売動向はどうなっているのか?

 家電量販店の実売データを集計、日本の店頭市場の約4割をカバーするBCNより頂いたデータを元に、国内のスマートフォン販売動向を見ていきます。

メーカー別:2017年10月の販売台数シェア

ランキングトップ10

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 10月のメーカーシェアトップ10。王者Appleが圧倒的すぎる結果に。

順位 メーカー名 シェア(%)
1 Apple 53.0
2 シャープ 9.4
3 Huawei Technologies 8.1
4 ソニーモバイルコミュニケーションズ 7.2
5 京セラ 5.3
6 ASUS 5.3
7 SAMSUNG 4.3
8 富士通コネクテッドテクノロジーズ 3.0
9 プラスワン・マーケティング 1.1
10 Motorola Mobility 0.9

ぶっちぎりの王者Apple。後を追うSHARPとHuaweiを突き放す

 2017年10月のトップはぶっちぎりでApple。国内販売シェアの半分以上をAppleのみで独占するという、もはや独壇場となっています。もちろんこれに貢献したのは新型iPhoneなのですが、機種の内訳は、機種別シェアの項目で見ていきます。

 以下、わかりやすく円グラフにしてみました。

smartphone-japan-market-share-graf-top10-maker

 意外と健闘しているのがSHARP。シェア9.4%とかなりの成果を出しています。ただ、1位のAppleは53%ですから、1位との差は大きく開いていますね。

 大手キャリアとがっちり組んでいるSONY、京セラを抑え3位にランクインしたのは今勢いに乗るHuawei。シェア8.4%に。基本的に大手キャリアではなくSIMフリー中心と考えるとHuaweiも健闘です。

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 通信事業を楽天に売却し端末事業を中心としていくはずのプラスワン・マーケティングは、富士通にすら大きく水をあけられ第9位に。端末事業に関してもあまりいい噂は聞かないので今後どうなるでしょうか。

 さて、続いては機種別のシェアです。

機種別:2017年10月の販売台数シェア 

ランキングトップ20

順位 メーカー名 シリーズ名 SIMフリー対応 シェア(%)
1 Apple iPhone 8 21.2
2 Apple iPhone 7 16.5
3 Apple iPhone 8 Plus 6.9
4 Apple iPhone SE 4.0
5 Huawei Technologies HUAWEI P10 lite(WAS-L22J) 3.7
6 Apple iPhone 6s 2.2
7 シャープ Android One 507SH 1.9
8 京セラ Android One S2 1.8
9 Huawei Technologies HUAWEI P9 lite(VNS-L22) 1.6
10 ソニーモバイルコミュニケーションズ Xperia XZs SOV35 1.6
11 シャープ AQUOS L2 1.6
12 SAMSUNG Galaxy Feel SC-04J 1.6
13 Apple iPhone 7 Plus 1.5
14 ソニーモバイルコミュニケーションズ Xperia XZ 601SO 1.3
15 富士通コネクテッドテクノロジーズ arrows Be F-05J 1.3
16 ASUS ZenFone Go ZB551KL 1.3
17 ソニーモバイルコミュニケーションズ Xperia XZs 602SO 1.1
18 ソニーモバイルコミュニケーションズ Xperia XZs SO-03J 1.1
19 ソニーモバイルコミュニケーションズ Xperia X Compact SO-02J 1.0
20 京セラ DIGNO G 602KC 1.0

トップはiPhone 8。Huaweiの勢いは低価格端末が牽引

 新たに発売されたiPhone 8がトップに。世界的にiPhone 8 Plusの人気が飛躍的に高まっていますが、国内初動はiPhone 8が大きく差をつけてトップに。未だに第4位にiPhone SEがランクインするほど日本市場は小型モデルに人気が集中するお国柄ですから、グローバル市場と異なる傾向がiPhone 8 / 8 Plusにも現れたのでしょう。

 グラフにまとめると以下のようになります。各キャリアに散逸したXperia XZsは1つに合算しています。

smartphone-japan-market-share-graf-top10-devices-201710

 特価で在庫処分のiPhone 7や、Y!mobileとUQ mobileが今さら取り扱いを開始した旧機種iPhone 6sにも人気が集まりました。

 個人的にHuaweiのデバイスはフラッグシップ端末ファブレット端末を愛用しています。独Leica提携のカメラは味のある画が撮れ、コストパフォーマンス抜群の非常に素晴らしいです。ただ、グラフをご覧いただくとわかる通り、やはり国内市場で売れ行きがいいのは2万円台のHuawei P10 liteですね。前モデルとなるHuawei P9 liteも依然として売れているのは注目です。やはり低価格端末が勢いを牽引しているのだとわかります。

 Y!mobileから投入されているAndroid One端末であるSHARP 507SH&京セラS2も人気です。いずれも国内メーカー製で防水防塵を備えながらも、無駄なプリインアプリとOSアップデートの遅さに悩まされることもなし。それでいてY!mobileならではの「格安スマホ人気」にあやかるようなプロモーションと、一般人に安そうに見せる料金プランのあわせ技が人気の秘訣といったところでしょうか。

 さて、翌月はさらなる新モデルが登場です。

機種別:2017年11月の販売台数シェア 

ランキングトップ20

 集計期間は11月第1週(11月6日~11月12日)。初登場のiPhone Xがシェア22.2%を獲得。

順位 メーカー名 シリーズ名 SIMフリー対応 シェア(%)
1 Apple iPhone X 22.2
2 Apple iPhone 8 15.6
3 Apple iPhone 7 8.2
4 Apple iPhone 8 Plus 5.5
5 Huawei Technologies HUAWEI P10 lite(WAS-L22J) 4.4
6 ソニーモバイルコミュニケーションズ SOV36 3.0
7 Apple iPhone SE 2.4
8 Apple iPhone 6s 2.1
9 ソニーモバイルコミュニケーションズ SO-01K 1.7
10 シャープ 507SH 1.5
11 シャープ SHV40 1.4
12 シャープ SH-01K 1.4
13 SAMSUNG SC-04J 1.2
14 シャープ AQUOS L2 1.1
15 ソニーモバイルコミュニケーションズ 602SO 1.1
16 京セラ S2 1.1
17 ASUS ZB551KL 0.9
18 ソニーモバイルコミュニケーションズ 601SO 0.9
19 京セラ 602KC 0.8
20 ソニーモバイルコミュニケーションズ SO-04J 0.8

iPhone X、Xperia XZ1、AQUOS senseなど新機種が躍進

2017-11-15 16.26.09

 トップに君臨するのはやはりiPhone X。顔認証を搭載した話題の注目機種だけあって、順調なスタートを切りました。

 キャリア型番ではなくメーカーブランドに直すと以下のグラフのようになります。

smartphone-japan-market-share-graf-top10-devices-201711

 iPhoneを追うのは新機種Xperia XZ1。前月までに前モデルXperia XZsを大方売り切って、各キャリア最新機種に集中といった形に。Xperia XZ1は11月10日発売の機種で、集計期間はわずか3日間なので、やや不利なはずですが、その割にはこれだけ売れているので、今後の伸びが期待できそうです。

 10月からAQUOS L2が依然としてランキング入り。さらに発売したばかりのAQUOS senseもランキング上位に。廉価モデルとしてはスペックが底上げされているのが安心です。さらにSH-01Kは永年1500円割引「docomo with」対象機種であり、キャリアの力で無理やり売れるので、今後もランキング常連機種として期待できそうです。

sh-01k

(AQUOS sense SH-01K)

 富士通の旧世代化石SoC搭載のarrows Beはさすがにトップ20からは姿を消しつつも、意外と出来が良く新色投入もされたSamsungのGalaxy Feelは依然として上位を堅持。

 宣伝や話題性、機能性といった点でピカイチのGalaxy S8シリーズやGalaxy Note 8は、残念ながらトップ20には入れていません。やはりSamsungのシェアは残念ながらキャリア専売の廉価モデルGalaxy Feelに頼っている部分が大きいというのが実情です。

総評:キャリアで高額機種はブランドありき。SIMフリーで人気は廉価機種

 やはり圧倒的人気はiPhoneです。次いでXperiaといったところ。他は廉価機種が人気ですね。

 SIMフリー市場も廉価機種が人気。HuaweiもASUSもおすすめは相応・相応以上の値付けのされた上位機種ですが、実際によく売れているのはHuaweiは2万円台の「lite」、ASUSは2万円を切る「Go」です。

 高額機種はブランドありきというのは、元々こういう傾向はありましたが、総務省の介入により、強まった部分もありそうです。

 SIMフリーで頑張っているHuaweiも、ブランドを育てて高額な上位機種を売りたさそうな気配がありますが、どこまで受け入れられるかも気になりますね。特にMate 10 Proがもうすぐ日本国内向けに発表されますが、値付けにも注目です。今後も国内市場の推移に注視していきたいところです。

情報元BCN

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