NTTドコモとクアルコムはスマートフォンに挿入されたSIMカードに記録されている電話番号情報などを、機器同士でタップすることで、SIMカードを搭載しないタブレットやIoT(通称: モノのインターネット)機器に切り替えるアプリケーションを開発しました。これにより、SIMカードの交換なしに複数の端末で電話番号などが切り替え可能になります。
ドコモが開発したのはNFCによる認証やBluetoothによるデータの転送、クアルコムが開発したの、SIMカードのデータを送信する親機のSIMの読み取りや、SIMカードのデータを受信する子機の機能です。クアルコムは2015年夏に提供する携帯電話や小型通信機器に、同ソフトウェアを搭載する予定となっており、対応する端末は今後普及していくことが考えられます。
ドコモはすでに同等の機能を持つ「ポータブルSIM」の開発を行っていますが、同等の機能をスマートフォンのアプリで操作できるようにしたものが今回発表されたもので、専用のハードウェアを必要とせず、SIMカード情報の送信・受信を手軽に行えるのが特徴といえます。
一時的ではありますが、SIMカードの差し替えなしに電話番号を共有できるのは、タブレットはもちろん、SIMスロットを設けることなく電話番号が付与可能になるため、スペースの制約が大きい IoT 機器での活用が見込まれます。ウェアラブル端末の盛り上がりもあるため、面白い製品が出てくることに期待したいですね。