アプリ追加で用途は無限大?TerraMaster製NAS F2-420レビュー【ハードウェア編】

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  パソコンはもちろんスマートフォンでも大容量のデータを扱うようになった昨今、データを保存するストレージ事情は混迷を極めている。

 クラウドストレージサービスを利用するのも良いが、その場合サービスの利用規約という枷(かせ)が問題になる。例えば写真のバックアップとして有効活用できるGoogle Photoの場合、意図していなくても成人向けの画像が紛れてしまった場合、Googleアカウントが削除されてしまう。また、いくら大企業が提供するサービスであったとしても、サービスの終了やプラン変更が行われた場合、割を食うのは利用者である。

 普段から大容量のファイルを扱っている場合、ひとつの好捕として挙がるのがNASだ。今回はTerraMaster様よりレビュー用の製品を提供していただいたので、各機能をチェックしていこう。

そもそもNASとは何か

デジャブを感じるロゴ

デジャブを感じるロゴ

 突然出てきた「NAS」という言葉に聞き慣れない方も居るだろう。NASとはNetwork Attached Storageの略で、ネットワークを通じてデータのやりとりができるサーバを指す。もっと身近な言葉を使うならファイルサーバだろう。

 最近のNASはただデータを保存する以外に、メーカーが提供するアプリを追加することで、様々な機能が利用可能になってきた。本製品の場合は、ファイルのダウンロード機能やDLNAサーバ機能など、自前で大量のストレージを抱えるメリットを生かせるアプリがある。今回はハードウェア編ということで、詳細な活用方法は後編にて触れていく。

家庭用としては十分なスペック

 本製品のスペックは以下の表の通りである。

製品名 F2-420 
OS TOS 3.0(LinuxベースのOS)
CPU Intel Celeron J1900(2.0GHz クアッドコア) 
RAM  4GB
HDD 2ベイ(最大20TBまで対応)
RAID  RAID 0/1,JBOD,SINGLE 
LANポート数 2つ
拡張ポート USB 2.0 * 1
USB 3.0 * 1

 本製品はCeleron J1900とNASとしては高性能なCPUに4GBのRAMを備えている。これはストレージの読み込み・書き込み速度が落ちないひとつのポイントになる。もちろん、大企業が使うようなNASと比べてはいけないが、個人、ないし家族で使うには十分なスペックだ。

 ハードディスクは別途購入する必要があるが、自分が安心して使えるメーカーの製品を使えるという点は大きなポイントである。最近はWesting DigitalのWE REDがNAS用として注目を集めているように、餅は餅屋、NASはNAS用のHDDを購入するのが良い。

 また、RAID0/1以外にもJBODに対応している点は評価できる。JBODとはディスク容量が異なるHDD2台を装着すると、HDDの容量をそのまま足し算して使える機能だ。RAID0では搭載する最低容量のHDDが容量の基準となってしまうが、JBODでは異なる容量のHDDでも利用でき、余ったHDDを有効活用できる。

シルバーに光るコンパクトボディ

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 製品自体はコンパクトで設置場所に困ることはない。ほとんどの体積はHDDを挿入するためのスペースにとられている。

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マザーボードにRAIDカードが刺さっているだけのシンプルな構成

 本製品の蓋を開けてみると、コンパクトなマザーボードにそのままRAIDカードが刺さっている。まさにNASといえるようなシンプルな構成だ。また、USBポートを2つ備えているため、USB接続でHDDの容量を拡張したり、USBで接続したHDDにデータのフルバックアップが可能になっている。

HDDの取り付けは簡単。気になる騒音も無し

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 HDDの取り付けは単純明快でフロントにあるラッチを引っ張ると、HDDのマウンタが出てくる。そのままHDDを装着してネジ止めし、再び挿入するだけだ。一連のフローで引っかかる所は無い。必要なネジ類もあらかじめ付属しているため、ドライバーさえあればセットアップが可能だ。

 NASは基本的に常に電源をオンにしておくものであるため、騒音が気になる所だが、ファンの音が気になることは無かった。アクセスが集中した際に、HDDのアクセス音が多少気になるかな?程度で、1Kマンションに住んでいる筆者だが、騒音で困ったことは無かった。

 以上がF2-420のハードウェアレビューである。正直なことを言うと、お世辞にもTerraMasterというメーカーはメジャーなメーカーでは無いため、どのような製品が送られてくるか不安だったが、その不安はポジティブな方向で裏切られた形だ。

 次回は実用編ということで、F2-420を使ってどのようなことができるか、長期運用をして感想を紹介していく。