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ファーウェイ独自OS、早くて今秋リリース。Androidアプリ対応、PCスマホから自動車まで対応する次世代統一OSに

 米トランプ政権による命令で、Googleは中国・華為に対するオープンソース以外のサービス提供を停止。Google Playの使えないAndroidスマホでは困るので、華為は自社開発OSを使用する「プロジェクトB」を発動するのでは、と取り沙汰されていました。

Huawei独自OSの詳細が明らかに

WeChatからリーク

(余承東)

 5月21日、華為消費者業務CEO余承東(Richard Yu)は、華為独自OSリリース計画を、微信(WeChat)のトークルームの中で明らかにしたとのリーク情報を、中国「全天候科技」が報じました。

 このトークルームに参加していたのは余承東本人であると確認がとれているものの、スクショが外部に漏れたことで参加者からは不満の声が上がっているとのこと。

 余承東が明かしたところによると、「早ければ今年の秋、遅くとも来年春には、華為は自社OSをリリースすることになる、我々はGoogleとMicrosoftの使用を続けたいと考えているが、しかたがない、『逼上梁山(山岳ゲリラとして抵抗しなければならない状況に追い込まれること)』だ>
。『塞翁が馬』、福か災いかわからない」
といいます。

全機器統一OS、Androidアプリも動作

 また、この華為のOSについても、スマホ、PC、タブレットPC、テレビ、自動車、スマートウェア、(これらの機器を)統一して一つのOSにしたものである、このOSは次世代技術に向けて設計されたもので、すべてのAndroidアプリとすべてのWEBアプリに対応している、もしAndroidアプリを編集しなおせば、華為OS上だと実行性能が60%以上向上する、と話しているそうです。

Apple製品も使うHuaweiのCEOと家族

偏狭な民族主義戒める

 また、華為OSの進捗以外にも余承東は「我々の華為スマホは製品体験の高速充電、電池もち、写真撮影と通信性能で、少なくともAppleは超えている!」と豪語したとのこと。

(任正非)

 なお、同日に華為CEO・任正非は媒体の取材を受け、「愛国」の話題になった際、自分の家族はまだAppleのスマホを使っており、家族が海外へ行くときはAppleのPCを渡していると明かし、また、Appleのエコシステムは素晴らしいと持ち上げて、「華為が好きなら華為を使うのだ、という狭い考えをしてはならない」と語りました。

 この任正非の発言について余承東は、偏狭な民族主義を戒めるためのものと考えているそうです。

 また、任正非は当日、華為MediaPad M5 8インチ版を使用しており、2012年以降、妻と息子は華為のスマホしか使っておらず、任正非の娘・孟晚舟とその妹もAppleのスマホは持っているが、普段一緒に仕事をしているときに、孟晚舟は主に華為のスマホを使っているし、その妹も米国の学校で華為のスマホを使っている、と明かしたとのこと。

 孟晚舟がiPhoneを使っているとの報道は以前ありましたが、なかなかマニアックな内輪話ですね。

関連:Appleファンの中国共産党機関紙編集長、ついにファーウェイに買い換えた!

総評

 以上、華為の自社開発OS「プロジェクトB」は、早ければ今秋にも実装され、Androidのアプリにも対応するとのこと。また、このOSはスマホやPCだけでなく、自動車やテレビの操作も可能、まさに5G時代の「モノのインターネット化」を意識したものということですね。

 現状、OSは米国企業が独占しているところですが、これに華為は殴り込みをかけざるを得ないところに追い込まれた、という形。華為の開発能力はけっこう信頼できるので、たぶんまともなモノだろうという期待はあります

 余承東の言う「塞翁が馬」とは、ある老人の馬が逃げてしまったが、いい馬を連れて帰ってきた。喜んでいると、息子が落馬して骨折してしまった。悲しんでいると、おかげで兵隊にとられることなく命が助かった、という、何が福となり災いとなるかわからない、というお話>
からきた成語です。

 米国のしかけた華為への弾圧が、果たしてどのような結果になるのか、正に「塞翁が馬」、予断を許さないところですね。

続報:ファーウェイ自主開発「鴻蒙OS」に勝算はあるか?中国メディアが徹底分析

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