令和元年は、次世代通信規格が世界的にスタートが切られる「5G元年」とも目されています。
大手スマホメーカーの林立する中国では、今月初旬に5Gの商用利用が正式に開始されました。
すまほんでもお馴染み、最近iPhoneから華為(Huawei)にスマホを買い替えた胡錫進が編集長を務める中国共産党機関紙「環球時報」が、商用5G環境の深圳現場レポと、各スマホメーカーの対応状況について伝えました。
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環球時報の伝えた中国5G実像
深圳華強北で「3G 対 4G 対 5G」実験
6月6日、中国国務院工信部は正式に5G商用営業許可証を発行、これは「5G元年」の正式到来と観られており、スマホメーカーにとっては5Gスマホが正式に「営業」を開始したことを意味するとのこと。では、中国国内の各大手スマホブランドの準備はどうか?環球時報記者が深圳から伝えたといいます。
記者瀋顕昱が深圳華強北の5G体験センターから伝えたところによると、記者は3G、4G、5Gネットワークのスマホ各1台を用意。5Gネットワーク環境下では、通信速度にどれだけの差が生じるのか?
ダウンロード速度を実験したところ、5Gは500Mbpsのメーターを振り切り、4Gは約70Mbps、3Gは14Mbpsとの結果に。
同様の5Gネットワーク環境で、5Gスマホのダウンロード速度は4Gスマホの約10倍。音楽、映画鑑賞、アプリダウンロードで、ほぼ完全に詰まることのない程度だとか。
5G対応機種も続々登場
記者の調べによると、一部の中国国内スマホメーカーは近日中に初の5Gモデルを国外で試験的に販売、中国国内では、各大手メーカーが今年後半に5Gフラッグシップモデルを集中的に発売する見込み、とのこと。
中興通訊(ZTE)端末事業部総裁徐鋒によると、「実は我々は製品状態から言ってすでに準備できている、現段階でしていることは、最終的な発売に向けての準備であり、その主な仕事は、まず国家の製品認可と試験を完成させること、第二に通信キャリアと協力して、最後に発売されたときのプラン設計などなどだ」とのこと。
「毎秒500MBも通信したら、あっという間に制限食らうのでは」という疑問がありましたが、中国のスマホメーカーとキャリアもバカではないようで、ちゃんと5G通信プランの設計を進めているんですね。これはどうでもいいですが、「クロッシィでうれしいね」だかを超える謎コピーが出現しないか、期待しています。
5G普及の鍵は?
さて、すでに5G技術と端末の完成度は高まっているようですが、では消費者は買う準備ができているのか?機種変更の波はいつくるのか?
業界関係者が記者に明かしたところによれば、5Gの普及は技術のほかに、最も鍵となるのはやはりキャリアの基地局開設速度だ、とのこと。
中国移動、中国聯通、中国電信はいずれも5Gネットワーク整備を加速させると明確に表明、2019年末までに数十都市で商用5Gを起動させ、大規模なカバーは2020年になる見込みだとか。
5G対応端末の価格は?
記者の調べによれば、これまで既に中国国外で販売されている中国メーカー5G数機種は、機種単体の定価がいずれも6500人民元(約10万円)以上となっており、中国国内発売後の価格は非常に高い確率で、同じブランドの4Gスマホ最高販売価格よりも高くなる、これは5Gスマホのコストが高いことが主な原因だ、とのこと。
realmeスマホグローバル市場営業担当者徐起は、「現在の5G(スマホ)第一陣が出た後、実はみなどれも非常にフラッグシップな製品であることから、基本的に価格帯は5000元(約7万8千円)以上となるだろう、今後については、市場での発展や、サプライチェーン上での変化を見ないとわからない」と述べているそうです。
記者が調べたところでは、現時点で中国国内3大キャリアはいずれも具体的な5G通信プランを確定しておらず、早くて1ヶ月以内に公表するとのこと。
まだまだ出始めは4Gメイン
なお、IDCの予測によると、2019年は4Gスマホが依然として市場の販売主力となり、5Gスマホの総販売台数は670万台、シェアは0.5%にとどまる見込み。
最後に、深圳市民龐さんによる「発売された場合、まずは検討しなくていいだろう、来年にすべきだ、今は電波のカバーなどの面でそんなに整っていないだろうから、今買っても無駄になる」との、冷めた意見が紹介されていました。
総評
ともあれ、令和に続き「5G元年」の到来は、やや興奮しますね。どのようなサービスが新たに生まれるのか?モノのインターネット化がどのような形で加速するのか?Xperiaは復活するのか?期待が高まります。
- 情報元环球网