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このままでいいのか?Xperia 1 のカメラを考える

Xperia 1 カメラ考

Xperia 1のDxOMarkでのスコアが公開に

 DxOMark でXperia 1のカメラレビュー及びスコアが公開されました。注目すべきはそのスコアで、91点。これは他社のフラグシップと比較にならないどころかミドルレンジ機にも劣り、現状他社には遠く及んでいません。

 いやいや、ソニーの命運を掛けたフラグシップに限ってそんな馬鹿な話あるはずがない… と言いたくなるところですが、実際のところどうなのでしょうか。

Xperia 1の作例、P20 Pro / Pixel 3 XLと撮り比べてみた

 今回の比較対象はP20 ProとPixel 3 XLです。

 Google のフラグシップ端末である Pixel 3 XL (同一仕様の Pixel 3 がスコア 101)、 一世代前の Huawei のフラグシップ端末だった P20 Pro (スコア 109) でオートモードのまま写真を撮り比べてみました。

編集長
Pixel、飯テロ時にほんの少し暗めになる傾向がある印象。夜景は、さすがPixel。

 夕方の空。画像中央のツマミは左右にスライドできます。左がXperia 1, 右がPixel 3 XL。

 Xperia 1(左)は空は描写できているが全体的に暗め。Huawei P20 Proは空の雲が飛んでしまっている。Pixel 3 XL(右)は全体を明るく撮れつつ空もしっかり描写。

 左がXperia 1、右がPixel 3 XL。

 いかがでしょうか。やっぱり、Xperia 1のカメラ、正直ちょっと微妙に思えます。

ソニーはデジタル処理に行かずして良いのか?

 ITmedia によれば、ソニーはXperia 1のカメラについて以下のような考えを説明していたようです。

今のスマホカメラはデジタル処理によって誰でも見栄えのする写真を失敗なく撮れる方向がトレンドだが、そちらの方向へは行かないという。

大きく路線変更した「Xperia 1」のカメラ その中身を解説 (2/2)

 DxOMarkは一眼カメラのレビューも行う正真正銘のプロのレビューサイトです。それは誰よりもソニー自身が証明しており、同社の最新技術を盛り込んだカメラは常に好スコアを獲得し続けています。

 また、Googleは同社の Pixel スマートフォンの膨大な撮影データを活用し、ソフトウェアの力によって “見栄えのする” 写真を撮影する技術であるコンピューテショナルフォトグラフィについての研究発表を行っています。わからなくても画像を見るだけで面白いので、ぜひ読んでみてください

 以下はGoogleによるPixelのカメラ技術の進歩を示す比較写真。左がPixel 2(2017)で撮影したもの、右がPixel 3(2018)でSuper Res Zoomを行ったもの。

 PixelシリーズのSuper Res Zoomは光学系ではなく画像処理によって実現されています。

 もちろん、DxOMarkでトップクラスのスコアを叩き出すHuawei, Samusng, Appleや、OPPOなどのメーカーもAI、機械学習を始めとする画像処理技術の向上に尽力しています。これは画像処理がカメラにおいて、いかに大切なものかを表す何よりの証拠なのではないでしょうか。

 「カメラはハードウェアが命」……それはセンサーを作るソニーだからこその考え方なのかもしれません。

 しかしソニーも認めているように、デジタルカメラに比べてハードウェア的に劣るはずのスマートフォンに市場シェアが奪われつつあるのは事実であり、ソフトウェアによる画像処理技術の進歩がハードウェアの壁を超えつつあることを実証しているのではないでしょうか。

超広角レンズは最高!

 とはいえ、Xperia 1のクリエイティビティを刺激する、というアプローチは着眼点としては間違っていないとも感じられます。

 以下は超広角レンズを活かして撮影した写真です。

新宿にて

秋葉原歩行者天国

 スマホらしくない面白みのある写真を撮影することができます。とても良いですね。ただ、それだけに基礎となる画像処理のイケてなさが惜しく感じてしまいます。

 空いてしまった他社との距離を、果たして次世代機で詰めることができるのか?Xperia 1での原点回帰への歓迎ムードも覚めつつある今、次こそがソニーの真の正念場になるのかもしれません。

Xperiaをオンラインで購入する。(解説
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