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カメラだけじゃない、「AQUOS R6」の最強ぶりを確認。オタクが本気で欲しくなるスマホに

 カメラ以外も最強のAndroidスマホ!

 SHARPが発表した最新旗艦スマートフォン「AQUOS R6」に触れる機会があったのでご紹介します。

 ライカと2019年から調整、2020年から正式に共同開発を開始。(AndroidデジカメLUMIX CM1を除けば)スマホとして「世界初」となる1インチカメラ搭載。ナイトモードや三脚長秒露光に対応。本来は沈胴式レンズで分厚くなるであろうところを、ライカと綿密に調整したズミクロンレンズにより、厚さ9.5mmの筐体に収めきりました。

(夜間でも確実に合焦できるToFはあるものの、撮像は1型センサーのみなので『一眼』)

(LEICA SUMMICRON 1:1.9/19 ASPH.)

 これまで液晶を採用してきたAQUOS Rシリーズ。バックライトの強力な液晶も捨てがたかったところ、有機ELも高輝度を出せるようになってきた昨今、いよいよAQUOSも有機EL採用です。今回AQUOS R6に搭載の「Pro IGZO OLED」は、10億色、コントラスト比2000万:1、開発製造調整を全て自社内で完結した珠玉の逸品

 最近の1000nit、1200nit、1500nitのピーク輝度の有機ELを搭載してきた他社スマホ。AQUOS R6のピーク輝度はなんと2000nit。圧倒的過ぎる明るさ。これによりHDR動画再生時も広いダイナミックレンジを確保。

(24台並べて1枚の動画を表示する実演)

 液晶採用のRシリーズと比べて暗いシーンでの違いは一目瞭然ですが、明るいシーンでも違いを感じます。

 各社が謳うピーク輝度は、HDR動画再生時に発揮されるもの。普段の利用でそこまでの輝度は出ません。しかしAQUOS R6は、これまでの特徴だった強い日差しの屋外で自動切り替えするアウトドアビューでも高輝度を発揮、視認性を高めます。

 120fpsの滑らかな画面表示を実現、さらに黒挿入による網膜残像低減も可能な最大擬似240Hz駆動の「クッキリ滑らか」なPro IGZO OLED。さらに1Hz静止駆動による省電力性も兼ね備える最強のディスプレイを持ちます。

(1Hz駆動時はしっかり省電力)

 最近なにかと話題になるLTPO技術。しかし製品化されて世に出回っている他社スマホを機械で実測で検証してみると、意外と駆動を抑えられていない機種が多いといいます。自社でディスプレイも担うとある他社ハイエンドスマホでも、低駆動に切り替えたかと思いきや実際にはせいぜい30Hzということも。

 海外市場に投入されている一部メーカーの機種では、1-120Hzの可変駆動をしっかり実現しているものもあるとか。現状、1-240Hz駆動を切り替えられる最強ディスプレイを持つ唯一のスマホが、AQUOS R6ということになります。

 解像度はWUXGA+(2730×1260)。従来機種がWQHD+だったので、解像度としては若干落ちる形。しかし他社スマホがFHD+程度に抑え、解像度よりも高駆動や高輝度がトレンドとなっているので、他社以上の解像度は確保しつつ、リフレッシュレートや輝度でさらに上を行くAQUOS R6の選択の上手さが目立ちます。

 視野角広めのディスプレイ。斜めから見た際の色変化も抑えるよう調整にこだわったといいます。特にわかりやすいのが白色。実機を触る機会のある方は是非、お手持ちのスマホとAQUOS R6で白い画面を表示して、斜めから比較してみてください。

 その点で言うと、せっかく斜めから見ても美しいディスプレイを積んでいるのに、画面両端がエッジ形状で湾曲しているのは、AQUOS R5Gまでフラットなディスプレイであっただけにやや残念に感じるユーザーも居そうなところ。

(左:筆者のAQUOS R5G)

 エッジ形状の採用背景として、1型センサーや5000mAh電池といった特盛仕様を盛り込んで厚くなっているところを、エッジ形状であれば左右両端を細くできるので、持った印象も薄く感じられるからだといいます。

(パンチホールは小さめ、上部メニュー内に収まる。スピーカーもあり)

(底部にスピーカー、USB Type-C、イヤホンジャック)

 これまで画面表示に注力してきたAQUOSシリーズ。その特徴の一つが独特のスクロール慣性。

 一般的なAndroidの高速スクロールではいくら秒間120コマ描画しようが、速すぎて判読できません。眼の性能には限界があります。

 一方、AQUOSの場合、スクロール中の文字を「読める、読めるぞ!」となるゆったりとした速度でスクロールするものでした。指ではなく目を優先しているわけです。病みつきになります。

 しかしこのスクロール慣性、かなり独特であるため、iPhoneの若干遅めのスクロール慣性に慣れた人や、「そういうことか」と理解できるオーディオビジュアルマニアにとってはかなり惹かれる部分ではあったものの、ハイエンドAndroidに慣れたユーザーがAQUOSを触ると、指に付いてこない独特の挙動に大きな違和感を覚えます。最大の美点が、最大の欠点でもあったのです。

 ところが、本機からこのスクロール慣性が変化。パッと指で強く弾くと、通常のAndroid同様に、高速スクロールします。一方、ゆっくりめに弾いた場合は、従来に近いスクロール慣性となっています。つまり一気にスクロールしたい場合でも、従来機のようにダラダラSNSを読みたい場合でも、両方満足できる絶妙な按配に調整されています。

 なお、ほとんどの場面で有効なAQUOSのスクロール慣性ですが、Chromeなどでは異なります。これは重いHTMLページもレンダリングする分、ブラウザが深い部分までまかなってるため。

 また、240Hz駆動ではありますが、画面描画は120fps、残り120コマは黒挿入。これにより網膜残像を低減。単に滑らかなだけではなく、動きの激しい場面でも「滑らかクッキリ」な画面表示を実現。

 AQUOS関連の独自機能を集約するメニュー。フレームレート制御やオートスクロールなど。この辺りの独自機能は、今回からは見せ方が変わり、Android標準の設定メニューから少し浮いた印象に。

(独自機能関連の設定画面は『AQUOSトリック』として独立、アニメーションも加わり、かなり見せ方が変わった)

 この変更の意図としては、これまでAQUOSを使っていたユーザーが、他社のAndroid端末に乗り換えた時に、あの機能がない!というクレームが入るためとのこと。オートスクロール等が、Android全般の機能と勘違いしているパターンがあるのだとか。SHARPとしては「知らんがな」と言いたくなるところですが、対応したほうが顧客のため、という意外な理由でした。

 指紋認証は画面内。光学式指紋認証センサーだったAQUOS zero2は、認証の精度も解錠速度もいまひとつでしたが、AQUOS R6は世界初「Qualcomm 3D SonicMax」を搭載。すべてが雲泥の差です。

 3D SonicMaxの寸法は20x30mm。SHARP調べでは、スマホの搭載する超音波式指紋認証センサーの中では世界最大

 超音波を使用して3Dスキャンすることで解錠速度は爆速。指が濡れている場合でも認識しやすく。狭い箇所を狙わずとも、広い領域でラクラク認証、さらに同時に2本の指を認証に用いることで、セキュリティも大幅に高めることも可能。

 本体への直接給電を実現する「インテリジェントチャージ2.0」。発熱を抑え、電池の劣化も防ぎます。SoCにはSnapdragon 888 5G オクタコアプロセッサ、実行メモリに12 GB LPDDR5を搭載。従来機種や廉価モデルと比べても処理能力は大幅に向上。Android端末としても最強、特盛仕様。

 数少ないネックはストレージ容量が128GBと少ない点。幸いにも最大1TBのmicroSDカードスロットを備えているので、写真や動画の保存先として活用することになるでしょう。

 昨今のスマホカメラはいくら大型化しても、あくまで高画素。低照度時に隣接画素を1画素として擬似的に扱うに過ぎません。AQUOS R6の1型センサーは2020万画素のため、画素2.4um。低照度や夜景でもさらなる可能性がありそうです。画像処理はQualcomm Spectra 580 ISPを活用します。このカメラならではの描写力や自然なボケ、手ブレに強い動画などにも大いに期待したいところ。

 ただし大型センサーゆえに最短撮影距離は短くありません。寄りたい時はこれを意識して、少し離れてフォーカスを合わせ、適宜ズームも駆使するような形となるでしょうか。カメラの特性を把握した使いこなしが求められそうです。

 国内販路はドコモとSoftBankから。SIMフリーモデルは現時点で計画なし。KDDIでの取り扱いがないのはauのラインナップ上に噛み合わなかったようです。

 本機は国内向けに開発したモデルであることから、海外展開は未定で、あくまで「検討」段階。ただしライカブランドやAQUOSブランドの通じる国や地域に候補を絞り込んで調査はしているようです。

 ライカと組んだ1インチセンサーのスマホということで、海外からの注目度も高い本機。さらなる展開や今後の研究開発に期待したいところ。

 これまでAQUOSといえばオーディオビジュアル、画面表示に秀でた個性を持ち、発売から2年間に最低1回以上のOSアップデートと3年間のセキュリティ更新を顧客に約束する誠実さを持ち合わせながらも、一方で奇抜な上下ダブルノッチデザインや独特すぎる挙動、イマイチなカメラにより、海外機も含めてハイエンドスマートフォンをチェックしている層からはあまり見向きされない現実がありました。

 しかし今回はライカと共同開発した1型カメラで挑戦し、デザインは強豪ハイエンド機と遜色なく、マイルドにバランス良くなったスクロール挙動、そして強豪ハイエンドを上回る高品位な自社開発自社製造ディスプレイを備えており、パワーユーザーでも本気で欲しくなる、「ソソる」モデルに仕上がっています。

 あとはカメラ部分のソフトウェアを発売時、発売後にどこまで追い込めるかに掛かっているでしょう。6月中旬以降の発売日を楽しみに待ちたいところです。

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