今秋の登場が予定されるGoogleの次期フラッグシップ「Pixel 6 Pro」について、実機に基づくリークをXDA-Developersが伝えました。
まずはカメラのイメージセンサーの仕様などについて。背面カメラは、メインが5000万画素のSamsung ISOCELL GN1、超広角は1200万画素のSony IMX386、望遠は4800万画素のSony IMX586を搭載。前面カメラには1200万画素のSony IMX663が搭載される可能性があるとのこと。また、新しいカメラ機能として「baby mode」と「motion deblur」などがあることがわかっているといいます。
個人的な推定ですが、baby modeに関してはフラッシュを使わずに赤ちゃんや子どもの寝顔の映像を撮影できる暗視モード的機能、motion deblurは名前の通りブレてしまった画像や映像の鮮明化のような機能なのではないかと考えています。
次にGoogle独自のSoC「Tensor」について。
ちなみに、これまでにGeekbenchに登録されたPixel 6 Proのものとされるスコアによると、2.80GHzのコアが2つ、2.25GHzのコアが2つ、1.80GHzのコアが4つという構成になっており、それぞれ2つのCortex-X1、2つのCortex-A78、4つのCortex-A55だと予想されていました。
実機に基づくリークによれば、各コアの正確なマイクロアーキテクチャを確認することはできないものの、実機で確認されたコア構成と周波数は上記のものと一致しているとのこと。さらに、12GBの実行メモリを搭載していることや、GPUがMali-G78であり最大848MHz駆動になることも確認したとしています。
Pixel 4ぶりの復活が噂されていたActive Edge(握って操作)は、少なくともProモデルでは搭載されていないとのこと。しかし、Android 12で導入されたQuick Tapにより、端末背面のダブルタップに様々な操作の割当が可能に。またBattery Share(ワイヤレス逆充電)にも対応。
Pixel 6 Proに搭載されているディスプレイ設定も確認。コンテンツに合わせてリフレッシュレートを自動で切り替えるスムーズディスプレイは120Hzまで対応。パネルの解像度は3120×1440で、120Hzかつ1440pでの動作が可能。可変リフレッシュレートに対応しているかはわからないものの、例えばAlways on Displayが有効な場合など、ディスプレイが低電力状態に入る場合はリフレッシュレートが10Hzや30Hzに低下するとのことです。
以前の噂通りUWB(超広帯域無線)に対応。Googleはこれを利用して端末が車のキーになる「Digital Car Key」をGoogle I/O 2021にて発表していますが、Pixel 6 Proにはそのアプリがプリインストールされているといいます。
また、端末の無線ファームウェアに「g5123b」に関する記述が見つかったため、Samsung製の5Gモデム「Exynos Modem 5123」が採用されるとの予想も裏付けられたとのこと。対応バンドは確認できないものの、少なくとも米国ではミリ波 5GをサポートするだろうとXDA-Developersは予想しています。
さらに、Pixel 6 ProのファームウェアがLinuxカーネルのバージョン5.10をベースにしていることも判明。このカーネルは2026年末までサポートされるものであり、Pixel 6シリーズが5年間のソフトウェアアップデートを受けることができるという噂と合致しています。
その他のハードウェアについては、5000mAhのバッテリー、内蔵ストレージ128GBのモデルの存在、Wi-Fi 6Eのサポート、中国Goodixの光学式画面内指紋センサー、Cirrus LogicのCS35L41アンプ、コードネーム「abrolhos」という最大1.230GHz駆動のTPUの搭載などが確認されたとのこと。
公式の発表前にほとんどのスペックが明らかになってしまったようにも思えますが、Pixelの真骨頂はやはりソフトウェア処理にあります。AIと機械学習に長けたTensorによってハードウェアの力がどれほど引き出されるのか、非常に楽しみです。