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今年は「折りたたみスマホ」と「敗者復活戦」?中国メディア論説

 昨年のスマホ市場は、制裁とチップ不足によって華為が脱落し、中国勢はOPPO、vivo、小米(=小米OV)+栄耀という顔ぶれになりました。華為が切り開いた中国市場のハイエンド化の流れは依然として続いたものの、この方面で「小米OV」は力不足を露呈、一時は華為に押されていたiPhoneが中国でのシェアを取り戻した一幕も。

 一方、Android勢も次々と「折りたたみディスプレイ」モデルをリリースしたり、中国大手各社が争って「自社開発チップ」を発表した一年となりました。

 今年、2022年のトレンドはどうなるのでしょうか。以下、中国「騰訊網」に掲載された論説をご紹介します。

昨年のスマホ市場は「波乱の序曲」

 中国スマホメーカーにとって、2021年は平穏ではない一年となりました。

 大きな変化は主に2つです。華為の市場シェアが更に縮小、「小米OV」が次々とハイエンドモデルをリリースし、華為が吐き出した市場シェアを分け合おうと試みています。その一方で、独立した栄耀がジリジリとシェアを伸ばし、携帯電話メーカーの「昔日の王者」たる酷派(Coolpad)再参入を宣言するなど、波乱の予感が膨らんでいます。

 2021年通年で、スマートフォンのグローバル出荷台数は13.2億台となり、市場調査機関Canalysが発表したデータによると、販売台数世界5大ブランドはApple、サムスン、小米、OPPO、vivoの順となり、中国勢全体で半分以上のシェアを獲得

 中国市場の販売台数シェアは、首位OPPO21.7%、2位vivo19.3%、これにApple、小米、栄耀の順で続きました。

中国スマホメーカーの自社チップはどれも「写真・映像」なワケ

 2022年のスマートフォン業界は、研究開発費増加、多様化展開、価格上昇が発展のトレンドワードと見られます。

 2021年を振り返ると、研究開発力が各スマホメーカーの自社に貼り付ける「タグ」とされました。

 3月30日、2日間にわたった小米春季発表会では「澎湃 C1」チップが発表されました。これは小米初の写真映像専門チップで、専門家の目からすると平凡な性能ではありますが、新たなステージの始まりと見られています。

 小米に続いて、vivoはV1、OPPOはMariSilicon Xと次々と写真映像チップを発表。

 中国スマホメーカーがチップの自社開発に走っている理由として、「外部市場の圧力」もさることながら、コロナ禍期間のチップ不足がコスト膨張を引き起こしたことも大きな原因です。

 各メーカーが示し合わせたように写真映像ISPチップを発表している理由はなんでしょうか。

 まず、消費者の角度から見て、写真映像パフォーマンスが最も注目されているスマホの特長であることです。

SoCはハードルが高い

 ZDCによる2021年の調査によると、写真映像機能への関心度は29.51%で第1位。これまで、写真映像性能の向上はハードウェア、カメラレンズ数の増加に頼っていました。それが、2021年、各ブランドのカメラレンズ数は基本的にほぼ変化がなかったことにお気づきでしょうか。2021年、普及モデルとフラッグシップモデルの平均カメラレンズ数はそれぞれ2.94と3.36、これまでと比べてほとんど差がありませんでした

 スマホメーカーらは、ハードウェアによる写真映像機能の向上は既に頭打ちに達し、映像処理チップと撮影アルゴリズムが研究開発の方向性となったのです。

 次に、SoCチップと比べるとISPチップは研究開発難度が低く、必要な時間も短いことから、企業の研究への決心を対外的に示すこともできる上に、投資回収を短時間で可能であることも大きな要因。

 ただし、市場には既にメディアテック、クアルコム、TSMCといった豊富な技術蓄積を擁する企業が居並んでおり、昨日今日参入してきたスマホメーカーが倒せる相手ではありません。よって、2022年のスマホメーカーによるチップ開発は、写真映像方面にとどまると見られます。

「折りたたみスマホ」は主流になるか?

 (中国で)通行人を捕まえて「2021年のスマホ最大の変化は?」と聞くと、十中八九返ってくるであろう答えが「折りたたみディスプレイ」。

 2021年、折りたたみディスプレイスマホは「爆発臨界点」に達したかのように、各メーカーこぞって折りたたみスマホを発売、価格もどんどん下がり、これまでの「贅沢品」から「ハイエンドモデル」まで降りてきました。

 年末になっても折りたたみスマホの熱は冷めず、12月から1月の間にも、OPPOと栄耀が前後して折りたたみ新製品を発表、話題になっています。

 では、2022年のスマートフォン市場で、折りたたみスマホは主流になるでしょうか?

 サムスン、華為、小米、OPPO、栄耀といった主要メーカーはいずれも折りたたみスマホをリリースし、市場は既に消費者育成フェーズに入っています。「艾瑞网」の予測では、2021年の中国国内出荷台数は169万台、前年比44%増になると見られています。

 一方で、折りたたみディスプレイは2022年の主流にはならないとの声も。柔性OLEDシスプレイの生産能力不足も物理的な問題としてありますが、折りたたみディスプレイはスマホメーカーがやりたがっている、市場細分化の充実というニーズに合致するというもの。

 革新的なイノベーションが出現する前の段階において、折りたたみディスプレイにせよ、長年言われ続けているディスプレイ直下カメラレンズにせよ、メーカーの多様化展開であり、一つ一つの細分市場で利益の最大化を実現するためのものだという見方です。

 よって、2022年は折りたたみディスプレイの発展よりも、新技術によってどのような細分市場が生み出されるかを見るほうが、スマホの発展方向を占う鍵になるでしょう。

懐かしのメーカーによる「敗者復活戦」も

 いずれにせよ、今年のスマホ市場は2021年と比べて新たな変化は出にくいでしょう。華為脱落後、残りのメーカーは技術力もファン層もサムスン、Appleに対抗するのは難しいところ

 確実に言えるのは、ハイエンド市場は今年も主要メーカーが力を入れる重点になります。折りたたみディスプレイ、ディスプレイ直下型カメラ技術が更に成熟することで、下半期には小さなサプライズがあるかもしれません。

 同時に主要メーカーの重心がハイエンド市場へ移ることから、ミドルレンジ・ローエンド市場が「復活」し、その他のブランドが現れるかも知れません。これは、出戻りの昔のブランドが主となるでしょう。これらのブランドはミドルレンジ・ローエンド市場でかつての市場シェアを奪還することが目的となり、しばらくはハイエンド市場へ参入しないでしょう。

 さらに、チップ分野での研究開発への投入も今後長期にわたって存在するであろう課題となります。これは華為以外の中国スマホメーカーが、ハイエンド市場に根を下ろすかを決定づけるでしょう。しかし残念なことに、チップ開発の技術コストと時間コストは極めて高く、短期間でこれらのメーカーが「突破」的な成果を出すことは難しいと見られます。あるいは、ワイヤレス充電など、他の開発分野で市場が動く可能性もあります。

まとめ

 以上、騰訊網に掲載されたスマホ市場の回顧と展望論説でした。

 中国大手が次々と「自社チップ」を発表しているものの、どれも研究開発コストが低く、かつ市場のウケがいいため短期間で回収ができる映像チップに偏っており、今年「完全自社チップ!」みたいなのが出たりはしないようです。

 「折りたたみスマホ」が「市場細分化」の一手というのは興味深いですね。もうだいぶん前からスマホの同質化は指摘され続けており、私も常日頃から「正面から見ると、どれがどこのスマホなんだか見分けがつかない」状態(バルミューダフォンを除く)はつまわないと感じていたところ、「スマホ」という括りの中で様々な分野、枝分かれができると、売り場を見て回る気も起きてきます。

 「小米OV」によるハイエンド市場偏重で空白になったミドルレンジ、ローエンド市場で、「懐かしのブランド」が敗者復活の戦いを展開するという見方も面白いですね。

 論評の中で酷派が出てきましたが、他に名前を思いつくのはモトローラや、あとはレノボなんかもまた力を入れたりするのでしょうか。それと、編集長イチオシのBlackBerryにも期待したいです。

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